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1994 年度 研究成果報告書概要

エストロゲン誘導体,2-メトオキシエストロゲンの抗高脂血症作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04671012
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 産婦人科学
研究機関琉球大学

研究代表者

河野 伸造  琉球大学, 医学部, 教授 (40041347)

研究分担者 大城 吉秀  琉球大学, 医学部, 助手 (60194148)
砂川 洋子  琉球大学, 医学部, 講師 (00196908)
研究期間 (年度) 1992 – 1994
キーワード抗高脂血症作用 / エストロゲン / 2-メトオキシエストロゲン
研究概要

本研究は、エストロゲンの抗高脂血症作用を明確にすること目的として、以下の2実験を行った。
I 高脂食の去勢雌ラット(ウィスター系)に、estradiol-17β(E_2-17β)と2-methoxyestriol(2-MeOE_3)を投与し、血中コレステロールを測定するとともに、各臓器を形態学的に観察し以下の結果を得た。
(1)E_2-17βと2-MeOE_3投与により血中総コレステロールの低下作用が認められた。
(2)E_2-17β及び2-MeOE_3投与群の肝湿重量は、高脂食コントロール群と比べ低下していたが、他の臓器では変化は認められなかった。
(3)高脂食コントロール群に比べホルモン投与群では、脂肪沈着の程度は軽くなっていた。小葉単位ではE_2-17β及び2-MeOE_3投与群で脂肪滴の沈着はグリソン鞘辺縁に多く、中心静脈辺縁には少ない周辺脂肪化であった。一方高脂食コントロール群はびまん性脂肪化であった。
(4)E_2-17β投与群の子宮内膜は高脂食コントロール群、2-MeOE_3投与群と比べて著明に肥厚していたが、他の臓器では認められなかった。
II 食事性に高脂血症を惹き起こしたヒトのインスリン非依存型糖尿病のモデル動物であるOtsuka Long-Evans Tokushima Fatty ラットにE_2-17βと2-MeOE_3を投与し、以下の結果を得た。
(1)総コレステロールは、E_2-17βと2-MeOE_3投与により低下していた。
(2)血清トリグリセライド値は2-MeOE_3投与により有意に低下していた。
(3)血清HDLコレステロール値は2-MeOE_3投与により増加していた。
以上の結果より、E_2-17β及び2-MeOE_3はウィスター系及び遺伝性糖尿病ラットにおいて、抗高脂血症作用があることがわかり、今後、高脂血症治療薬としての開発が、特に向性器作用のない2-MeOE_3について期待される。

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公開日: 1996-04-15  

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