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1992 年度 実績報告書

前期破水による早産の予防・管理に関する新方式の検討

研究課題

研究課題/領域番号 04671015
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

一條 元彦  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (30004823)

研究分担者 赤田 忍  奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (30231806)
橋本 平嗣  奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (90218420)
キーワード胎児性フィブロネクチン / 早産 / IL-8
研究概要

(1)羊水中に多量含まれるとされる癌胎児性フィブロネリチン(OFFN)を子宮頸管分泌液中から検出することによって早産を予知できるかどうか検討してみた。妊娠22週以上37週未満の正常妊娠症例のOFFN陽性率は4.4%と低いことが認められた。一方、切迫早産群のうち早産に至った症例の71.4%がOFFN陽性であったことからOFFN陽性者では早産のリスクファクターが高いことが認められた。逆に、正常妊娠のOFFN陰性率は95.6%と極めて高く、また切迫早産群でもOFFN陰性例での正期産に至る率が80.4%と高率であったことから、OFFNが陰性であれば早産に至る危険性は少ないことが示唆された。
(2)癌胎児性フィブロネクチンが子宮頸管分泌液中より検出されるのは、絨毛羊膜炎によって好中球から放出されるエラスターゼ等のプロテアーゼにより羊膜の脆弱化がおこるためと考えられる。そこで同上子宮頸管分泌中の、感染のマーカーと思われるIL-6,IL-8,G-CSFを測定し、OFFN検出との関連性について検討を行なった。IL-6値に関してはOFFN値との間に相関は認めなかった。G-CSFに関しては使用したELLISAキットではほとんど検出されなかった。しかしIL-8値はOFFN陰性例でも高値を示し、OFFNとの相関は明療ではないが、IL-8測定ELLISAの感度を調整することによって明らかとなろう。さらに多くの症例でのIL-8値を羊水液中、子宮頸管分泌液中での値を検討し、その臨床的意義について考察する必要があるとともに、OFFN値との関連性を明白にする。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 一條 元彦ら: "癌胎児性フィブロネクチン測定試薬による破水診断の臨床的検討" 産婦人科治療. 65. 460-463 (1992)

  • [文献書誌] 一條 元彦ら: "早産リスクファクターとしての生化学的マーカー癌胎児性フィブロネクチンの臨床的意義" 産婦人科治療. 8月号. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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