研究課題/領域番号 |
04671021
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
森定 優 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (40051552)
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研究分担者 |
原 唯純 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90208645)
末岡 浩 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90162833)
小林 俊文 慶應義塾大学, 医学部, 助教助 (30051460)
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キーワード | X・Y精子分離 / SRY遺伝子 / PCR / FISH / DXZ-1 / DYZ-1 / Percoll / 密度勾配遠心分離法 |
研究概要 |
X・Y精子の分離を正確に評価するためにはこれまでのキナクソンマスタードによる染色法(Q染色法)によるY染色体上のFーbodyの確認が用いられてきた。またHーY抗体を用いた蛍光抗体法によるY染色体の認識も行なわれてきたが、あくまでも確実にY染色体を認識する方法ではなかった。そのためSex determining region Y(SRY)遺伝子がY染色体頭腕上のpsendo autoーSomal regionに発見された報告を下に、SRY遺伝子のDNAプローブを合成した。そしてSRYをPCR法により遺伝子増幅後に電気泳動上で確認する方法を検討した。単一精子のPCR増幅は極めて困難性があり現在は成人の血液有核細胞および妊娠中期の羊水中胎児細胞を用いてSRY遺伝子の遺伝子増幅、泳動分離確認操作の手根的検討を現在尚、行なっている。またSRY遺伝子は遺伝子部分が小さく蛍光による In Situ Hybridization法(FISH法)を用いて、顕微鏡下で細胞を確認することができないため、さらに大きな遺伝子部分に対する遺伝子プローブすなわち、Y染色体については DYZ-1、X染色体については、DXZ-1を用いて、FISH法によるXおよびYの細胞上の確認方法を検討した。分析に供する細胞としては、血液中有核細胞を用い、検出系の検討と確立を行なったが、精子細胞については細胞膜の透過性の問題が生じ、FISH法の遺伝子プローブの通過性の点で現在追加試験を含め再検討中である。X・Y精子分離法に関しては、多層Percollを用いた密度勾配遠心分離法を基準として、部分分離精子を検討に用いているのが現状である。 評価法の確立を急ぎ、平成5年度の計画へ移行する方針である。
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