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1993 年度 実績報告書

遺伝性網脈絡膜変性疾患の原因解明のための分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04671061
研究機関東北大学

研究代表者

塩野 貴  東北大学, 医学部・眼科, 助教授 (20133978)

研究分担者 玉井 信  東北大学, 医学部・眼科, 教授 (90004720)
キーワード脳回転状脈絡網膜萎縮症 / Ornithine aminotransferase / 網膜色素変性症 / ロドプシン遺伝子 / RDS遺伝子 / アセタゾラミド
研究概要

脳回転状脈絡網膜萎縮症(Gyrate atrophy of the choroid and retina、以下GA)はオルニチンを代謝する酵素のひとつであるOrnithine aminotransferase(以下OAT)の欠損により生ずる遺伝性網脈絡膜変性疾患である。我々はGA患者のOAT遺伝子異常をあきらかにし、日本人患者では他の人種や民族の患者と異なる特異な遺伝子異常であることを明らかにした。これらを基に臨床像の特徴や患者の全国分布の状況を再検討中である。またOAT阻害剤を用いてのモデル動物の作製を試みている。
網膜色素変性症の遺伝子異常の解明をCandidate gene approachを用いて行い成果を上げつつある。PCR法とSSCP法により、まずスクリーニングを行い異常のある症例の塩基配列を決定し遺伝子異常を明らかにしている。現在までロドプシン遺伝子異常の2家系(Pro347Leu,Thr17Met)およびRDS遺伝子異常の1家系(Asn244Lys)を見いだしている。これらの臨床像を検討することによりPro347Leuは従来の臨床分類でのType I(Type D),Thr17MetはType II(Type R)であり同じロドプシンの異常でありながら異常の部位により異なる臨床型を示すことを明らかにした。またRDS異常の家系はBull's-eyeを示し特徴的な臨床像を示すことを明らかにした。
網膜色素変性症に対する治療法としてアセタゾラミドを投与している。これは本症における重要な視力低下の原因のひとつである類嚢胞状浮腫に対し投与するもので良好な結果を得ている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 塩野 貴: "Gyrate Atroplyの分子生物学" あたらしい眼科. 9. 565-571 (1992)

  • [文献書誌] Shiono.T.et al: "Clinical featurs of autosonal dominant retinitis pigmentosa with a point matation in codon 347 of the rhodopsin gene" Jpn J Ophthalmol. 36. 69-76 (1992)

  • [文献書誌] 塩野 貴 他: "網膜色素変性症に対するアセタゾラミドの効果:特に黄斑浮腫について" 臨床眼科. 47. 500-501 (1993)

  • [文献書誌] Nakazawa,M.et al: "Analysis of the rhodopsin gene in patients with retinitis pigmentosa using polymerare chain reaction" Jpn J Ophthalmol. 35. 386-393 (1991)

  • [文献書誌] Kikawa,E.et al: "A novel muteition (Asp 244 Lys) in the peripherin /RDS gene causing autosoml dominant retinitis pigmeutosa associated with bull's-eye maulopcfly detected by SSCP" Genomics. (in press).

  • [文献書誌] 塩野 貴: "眼科Q&A" 六法出版社, (1992)

  • [文献書誌] Shiono,T.: "Current Aspect in Ophthalmology" Elsvier Science Publishers B.V., 1900 (1992)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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