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1992 年度 実績報告書

Vogt-小柳-原田病における細胞性免疫応答と臨床像の関連性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04671070
研究機関信州大学

研究代表者

野呂瀬 一美  信州大学, 医学部・附属病院・眼科, 講師 (30156244)

研究分担者 瀬川 雄三  信州大学, 医学部・眼科学教室, 教授 (70020857)
矢野 明彦  長崎大学, 医学部・医動物学教室, 教授 (20135122)
キーワードVogt-小柳-原田病 / 細胞性免疫応答 / 細胞傷害性T細胞 / IL-6 / ぶどう膜炎 / 前房水 / ハイブリドーマ
研究概要

Vogt-小柳-原田病(VKH)は、自己メラノサイトを抗原とする自己免疫疾患であると考えられているがその詳細な免疫学的解析はなされていない。VKH患者末梢血はヒトメラノーマ株P-36に対し、細胞傷害活性を示すがその詳細な免疫学的解析はなされていない。そこでVKH患者より得られた末梢血リンパ球をヒトメラノーマ株P-36の刺激のもとに長期培養しP-36特異的細胞傷害性cell lineを確立し、その免疫学的性質を解析した結果、このcell lineはCD4^+CD8^-CD25^+、TcRαβ^+であることが解明した。また、このcill lineは、IL-6およびγIFNを産生した。
さらに、このcell lineとT細胞腫CEMとのハイブリドーマを作成し、その免疫学的性質を解析した結果、このハイブリドーマはCD2^+CD4^+CD11a^+CD28^+で、P-36に細胞接着はするが、細胞傷害活性は示さなかった。
また、VKH請者の患症期血清および前房水中のIL-6およびIL-2をELISAにて測定した結果、前房水中には高濃度のIL-6が存在するが、髄液中には存在しなかった。特に前房水中のIL-6の濃度は血清中よりも有意に高く、前房中の虹彩炎の程度とその濃度は相関していた。IL-6に反して、IL-2は前房水、血清、髄液いずれにおいても存在しなかった。このことから、VKHにおいてはIL-6が免疫学的発症機構に深く関与していることが示唆された。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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