研究課題/領域番号 |
04671085
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
堀 貞夫 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (20143498)
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研究分担者 |
小関 義之 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80215269)
船津 英陽 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50181441)
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キーワード | 血管新生 / 血管新生抑制剤 / 硝子体新生血管 / 虹彩新生血管 / 動物実験 |
研究概要 |
1.虹彩血管新生モデル:黒色家兎の角膜輪部に切開を加え、血管新生因子である塩化第2銅10‐40μgを含むペレトを前房内に移植した。14日後に虹彩の新生血管を前眼部写真撮影および前眼部蛍光撮影を行い、その後に眼球を摘出し組織学的に検索した。塩化第2銅を移植した9眼中5眼(55.6%)に虹彩血管新生を認め、塩化第2銅を含まないペレットを移植した2眼には血管新生を認めなかった。この虹採血管新生モデルを用いて、血管新生抑制剤(FR118487)の2%燐酸緩衝液を点眼投与し、血管新生の抑制を観察した。塩化第2銅のペレトを移植した翌日から1日2回14日間点眼をし、前眼部観察および前眼部蛍光撮影を行って血管新生を観察したところ、12眼中4眼(33.3%)に血管新生を認め点眼をしない群に比べ新生血管の発生は抑制される傾向を示した。家兎眼での新生血管モデルでは、その発生頻度が低くモデルとしての安定性に欠けるので、サル眼での血管新生モデルの形成を試みた。家兎眼と同様の方法で、塩化第2銅を前房内に移植したところ、2眼中2眼に虹彩血管新生を見、塩化第2銅を含まないペレットを移植したものや、角膜に切開を加えただけの眼では新生血管は発生しなかった。今後、サル眼での虹彩血管新生モデルで研究を続けたい。 2.硝子体血管新生モデル:家兎眼の硝子体に塩化第2銅を移植し血管新生抑制因子を、(1)10mg/kg全身投与したときにはほぼ100%に血管新生が抑制され、(2)2%に溶解した燐酸緩衝溶液を1日2回点眼投与したところ33.3%に血管新生の抑制効果がみられた。点眼投与では確実な薬剤の吸収がされていないことが疑われ、今後軟膏製剤を作りより確実な吸収を期して研究を進たい。
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