研究課題/領域番号 |
04671086
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
湯沢 美都子 日本大学, 医学部, 講師 (60139160)
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研究分担者 |
川村 昭之 日本大学, 医学部, 助手 (90214692)
萩田 勝彦 日本大学, 医学部, 助手 (10189459)
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キーワード | 老人性円板状黄斑変性症 / 黄斑部脈絡膜新生血管 / インドシアニングリーン蛍光眼底造影 / フルオレセイン蛍光眼底造影 / レーザー光凝固 |
研究概要 |
1.老人性円板状黄斑変性症80症例で蛍光眼底造影(FA)とビデオ赤外蛍光造影(IA)で、認められる脈絡膜新生血管をレーザー光凝固し、光凝固成績とIAの有用性を検討した。FAとIAで同一部位に同型の脈絡膜新生血管が造影されている場合には凝固成功率は高く、凝固回数も少なくてすむが、FAとIAで、同一部位に異なる型の新生血管が造影されている場合、および新生血管の部位も形も異なる場合では凝固回数は増え、凝固成功率は悪化した。IAでのみ認められる脈絡膜新生血管をレーザー光凝固し、約60%で新生血管を閉塞できた。このことからレーザー光凝固成績を上げるためにはIAの脈絡膜新生血管造影像の解釈についてさらに検討が必要であると考えられた。 2.IAで認められる脈絡膜新生血管の栄養血管凝固の有用性を検討した。栄養血管の凝固によって脈絡膜新生血管全体が退縮したものが8眼中5眼あり、栄養血管の凝固が有用であることが明らかになった。しかし大部分の症例で再疎通が頻回に生じ、栄養血管に対する数回の凝固が必要であった。栄養血管の凝固によって視力の悪化したものはなかった。以上のことから、中心〓脈絡膜新生血管を有する例ではIAで栄養血管が造影された場合、新生血管全体を光凝固する前に栄養血管に対する光凝固を試みてよいと考えた。現在使用中のIA装置では栄養血管の造影されるものは少数であり、Scanning Laser Ophthalmoscope、デジタルカメラの使用によって栄養血管の検出率を上げる必要があると考えた。
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