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1992 年度 実績報告書

EGF結合性変異株におけるEGF高親和性結合部位の役割と情報伝達系の検討

研究課題

研究課題/領域番号 04671131
研究機関明海大学

研究代表者

熱海 智子  明海大学, 歯学部, 講師 (60049385)

研究分担者 杉田 憲司  明海大学, 歯学部, 助手 (90171157)
キーワードEGF / ラウンディング / EGF高親和性結合部位 / PKC / PKA
研究概要

A-431ヒト類表皮癌細胞を上皮細胞増殖因子(EGF)で刺激すると、細胞に形態変化(rounding)が生ずることが知られている。われわれはA-431細胞とA-431細胞から作製したEGF高親和性結合部位欠如変異株(An-10細胞)を用いて、EGF高親和性結合部位とrounding形成との関係、およびrounding形成におけるprotein kinase C(PKC)およびprotein kinase A(PKA)の役割について検討した。
A-431をEGF(10^<-8>M)で刺激すると、細胞内Ca^<2+>濃度(〔Ca^<2+>〕_1)の上昇と細胞のroundingが生じた。また、PKCの活性化剤である12-0-tetradecanoylphorbo1-13-acetate(TPA)(100ng/ml)で30分間前処理すると、EGF高親和性結合部位が消失し、〔Ca^<2+>〕_1上昇およびrounding形成が認められなくなった。これらの現象は、PKCがdown regulationされると知られているTPA(100ng/ml)の20時間前処理で、何れも回復した。これらの現象は、PKAの活性化剤であるforskolin(100μM)の30分前処理でもTPA(100ng/ml)の20時間処理とほぼ同じ結果が得られた。一方、EGF高親和性結合部位欠如変異株であるAn-10では、EGF刺激により〔Ca^<2+>〕_1の上昇は見られたが、roundingは生じなかった。TPA(100ng/ml)の30分間前処理ではA-431細胞の場合と同様の変化が起こった。しかし、TPA(100ng/ml)の20時間の前処理ではcontrolでは生じなかった。roundingの形成とEGF高親和性結合部位の発現が認められた。forskolin(100μM)30分間前処理ではTPA(100ng/ml)の20時間処理の場合とほぼ同様の結果が得られた。
これらの結果より、A-431細胞におけるrounding形成はPLC系を介したPKCの活性化により阻害され、逆に、PKAの活性化により促進されると推定された。また、roundingの形成と高親和性結合部位の発現は相関すると推定された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 熱海 智子: "A-431ヒト類表皮癌細胞のEGF刺激によるrounding形成とEGF高親和性結合部位との関係" 明海大学歯学雑誌. 22. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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