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1994 年度 実績報告書

全身麻酔または鎮静法に用いる薬物の中枢ドパミン神経に対する作用(マイクロダイアリシス法による検討)

研究課題

研究課題/領域番号 04671138
研究機関日本大学

研究代表者

越川 憲明  日本大学, 歯学部, 助教授 (80130491)

研究分担者 高田 耕司  日本大学, 歯学部, 講師 (00216657)
金山 利吉  日本大学, 歯学部, 教授 (40224589)
キーワードオピエ-ト受容体 / ベンゾジアゼピン受容体 / フェンタニール / ミダゾラム / ドパミン / 中脳腹側被蓋野 / 側坐核
研究概要

ベンゾジアゼピン系薬物のミダゾラム(MIDA)を全身麻酔に用いる場合には麻薬性鎮痛薬のフェンタニール(FENT)と併用される。MIDAの脳内ドパミン遊離に対する効果については,すでに平成4,5年度に研究を行い,その結果を報告した。そこで本年度はFENTの側坐核ドパミン遊離に対する効果について実験を行うと同時に両薬物の併用効果についても検討加えた。
1.FENT(5,10μg/kg)を静脈内投与すると側坐核から回収されるドパミン量は用量依存的に増加した。
2.そこで,FENTの中枢での作用部位を検討する目的で直接,薬物をドパミン神経の終末部位である側坐核及び細胞体の存在する中脳腹側被蓋野(VTA)にFENTを透析膜を介して適用し,側坐核からのドパミン量を測定した。
(1)直接FENT,MIDAを透析膜を介して側坐核に25分間適用し,かつ同部位のドパミン量を測定したところMIDAでは変化が認められなかったが,FENTでは適用直後にドパミン量の著明な増加が認められた。また両者を併用して適用したところFENT単独の場合よりもドパミンの増加は抑制された。
(2)FENT,MIDAを透析膜を介してVTAに25分間適用し,側坐核のドパミン量を測定したところ,FENT,MIDAそれぞれ単独適用では,著明な変化が認められなかったのに対して,FENTとMIDAを併用すると側坐核に潅流した場合のような抑制は認められず,約3時間後に側坐核ドパミン量はわずかに増加する傾向を示した。
以上の結果より,FENTの主な中枢作用部位は神経核の存在するVTAよりも側坐核であることが明らかになった。さらに,側坐核においてMIDAはFENTの作用を抑制する作用があることが示唆されたが,VTAにおいてはそのような作用は明確には認められなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tameatsu Murai: "Opposite effects of midazolam and β-carbcline-3-carbcxylate ethyl ester on the release of dcpamine from rat nucleus accumbens measured by in vivo microdialysis" European Journal of Pharmacology. 261. 65-71 (1994)

  • [文献書誌] 富山勝則: "α_2-Adrenoceptorによる側坐核 dopamine遊離調節機構;GABAA/benzodiazepine receptor関与の可能性" 神経化学. 33. 38-39 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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