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1993 年度 実績報告書

リング試験片を用いた臼歯コンポジットレジンの破壊靭性値の検討

研究課題

研究課題/領域番号 04671172
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

岩本 次男  神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (90084722)

研究分担者 花岡 孝治  神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (40198776)
寺中 敏夫  神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (60104460)
キーワードコンポジットレジン / 破壊靭性 / リング試験片 / フィラー充填率 / フィラー形状 / フィラーサイズ / 破壊様式
研究概要

平成5年度に於ける研究成果は以下の如くである。
材料の破壊に対する抵抗性を表す破壊靭性は,材料の破壊や評価からびに臨床における材料選択の際非常に重要な因子であり,今後様々な歯科材料,特に脆性材料には必要な値となることが考えられる。本実験では内外径比0.5のリング試験片を用いて,各種市販光重合型コンポジットレジンのK_<1c>を測定し,フィラー充填率が破壊靭性に対し,いかなる影響を与えるかを検討するとともにフィラーの粒径および形状の影響を明確に検討するために,充填率が70wt%に統一された試作コンポジットレジンを作製し破壊靭性試験を行った結果,以下のような実験成果が得られた。
1.全ての市販コンポジットレジンに対し破壊靭性を測定することが可能であり,コンポジットレジンのK_<1c>は約0.5から1.7MPam^<1/2>の範囲内であった。
2.最も高いK_<1c>を示したものは臼歯部用のRestolux SP-4の1.66MPam^<1/2>であり,また最も低いK_<1c>を示したものは前臼歯用Heliomolar-ROで0.60MPam^<1/2>であった。
3.市販臼歯部コンポジットレジンはハイブレッドタイプおよびMERタイプに大別され前者のK_<1c>は後者に比較して明らかに高いことが示された。
4.unfilled resinのK_<1c>は0.40MPam^<1/2>の値を示したが,今回実験に使用した試作コンポジットは全て約2倍以上の値を示し,フィラーによる複合効果が明確に表れた。
5.破壊靭性(K_<1c>)は平均粒径およびモード径が増大するに伴い上昇したが,約8um以上の球状ならびに粉砕フィラーにおいては著名な向上し示さなかった。
以上の研究成果は第19回日本歯科理工学会,第2回国際歯科材料学会で報告し,日本歯科保存学会雑誌36(2),507-518に掲載した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 澤,直之: "リング試験片を用いた臼歯コンポジットレジンの破壊靭性値の検討" 日本歯科保存学雑誌. 36. 507-518 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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