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1994 年度 実績報告書

レジン系歯科材料のラジカル連鎖移動脂質酸化による生体膜障害とその防止に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04671180
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

藤沢 盛一郎  東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (40014162)

キーワードメチルメタクリレート重合 / BPO / 誘導期間 / 初期重合速度 / 抗酸化剤 / ビタミンE / ユ-ジノール / ビタミンA
研究概要

レジン系歯科材料の重合開始剤として過酸化ベンゾイル(BPO)に代表される種々のパーオキサイドが用いられている。発生するラジカルはメタクリレートモノマーの重合に関与するだけでなく,酸素と早かに反応しダイラジカルを生じさせる。このようにして発生した炭素ラジカルや酸素ラジカルは生体系に種々の障害を惹起させる。抗酸化剤及びその関連化合物の存在下70CでBPO(1.0モル%)によるメタクリレート重合を行い,誘導期間(IP),初期重合速度(IRP)をDSCにより測定した。0.1モル%でIPは次の順序になった。2,6 Di-tert-butyl-4-methylphinol>Eugenol>Phenol>Vitamin E>Vitamin A.BPO(1.0モル%),抗酸化剤(1.0モル%)の系ではビタミンEは6時間の加熱でも重合が起こらなかった。一方アゾビスイソプチロニトリル(AIBN)系でのIPは次の順になった。Vitaminn E>2,6 Di-tert-butyl-4-methylphenol>Eugenol>Phenol.またIRPと添加剤濃度の関係をみると,BPOはアゾビスイソプチロニトリルに比べフェノール濃度の増加はIRPの減少を促進した。フェノール系抗酸化剤はラジカル種によりその相互作用が異なることが分かった。ビタミンEのラジカル捕捉効果は生体防御の観点からも興味深い。
フェノール系抗酸化剤のフリーラジカル(Diphenyl-p-picrylhydrazyl)に及ぼす影響についても検討した。Vitamin E,ユ-ジノールの相互作用はフェノールに比べはるかに大きかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 藤沢盛一郎,門磨義則: "抗酸化剤およびその関連化合物がBPO-MMA重合システムに及ぼす影響" 歯科材料・器械. 14. 40-44 (1995)

  • [文献書誌] 藤沢盛一郎,門磨義則,蓮田義夫: "EBAおよびパラビニル安息香酸とりん脂質リポソーム相互作用NMR,DSCによる研究" 歯科材料・器械. 13. 206-212 (1994)

  • [文献書誌] Fujisawa,Seiichiro: "Nuclear magnetic resonance spectra of Bis-GMA and Iso-bis-GMA" Dental Mater Journal. 13. 251-255 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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