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1993 年度 実績報告書

下顎の非機能的運動領域における咬合接触の動態と顎関節症の発症への影響

研究課題

研究課題/領域番号 04671204
研究機関愛知学院大学

研究代表者

田中 清雄  愛知学院大学, 歯学部, 助手 (70175446)

研究分担者 町野 敦  愛知学院大学, 歯学部, 助手
森 隆司  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (00159188)
キーワード顎関節症 / 非機能的運動領域 / 咬合接触点数 / 咬合接触面積 / 側方滑走運動 / 前方滑走運動
研究概要

顎関節症の諸症状の発現と、下顎の機能運動領域を越える非機能的な咬合領域の下顎運動および咬合接触様相との関連性を追求することが本研究の目的である。そこで、健全有歯顎者を対象に機能的および非機能的な咬合領域の咬合接触状態と、対象とした咬合位固定時の顎関節症様症状の発現様相を検討して、以下の結果を得た。
1.側方滑走運動における咬頭嵌合位(IP)-犬歯切縁咬合位(右側:R2、左側:L2)間距離は、右側が平均(±標準偏差)3.9±1.4mm、左側が3.7±1.6mmで、IP-右側方咬合位(R4)間距離は10.1±0.7mm、IP-左側方咬合位(L4)間距離は10.5±1.0mmであった。前方滑走運動における咬頭嵌合位(IP)-前歯部切縁咬合位(P2)間距離は3.2±1.1mm、IP-前方咬合位(P4)間距離は7.4±2.0mmであった。
2.咬合接触状態については、IPおよび、前方滑走運動ではIP〜P4を4分割してP1〜P4、側方滑走運動ではIP〜R4およびIP〜L4をそれぞれ4分割してR1〜R4とL1〜L4の計13部位の咬合接触点数と接触面積とを測定した。
3.歯列全体の接触点数は平均で、IP:26.6±8.9点、P1〜P4:4.8±4.2〜2.4±1.1点、R1〜R4:8.2±3.9〜2.6±2.1点、L1〜L4:6.6±4.6〜1.0±0.1点である。
歯列全体の接触面積は平均で、IP:16.2±9.0〓、P1〜P4:2.4±2.4〜1.2±0.7〓、R1〜R4:6.1±3.1〜1.9±1.8〓、L1〜L4:4.7±3.7〜0.3±0.2〓であった。
顎関節症状については、咬頭嵌合位では症状が発現する者は極めて少ないが、側方と前方滑走運動では運動量が増大するに伴い症状の発現頻度が増し、殊に切縁咬合位を越える非機能的な運動領域では80%以上の者に症状が発現した。非機能的な運動領域の咬合接触様相は、顎関節症の誘発に関連性があることを意味する。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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