研究課題/領域番号 |
04671218
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大渡 凡人 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80194322)
|
研究分担者 |
海野 雅浩 東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (90014125)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
キーワード | local anesthesia / spectral analysis / autonomic nervous system / monitoring / elderly patient / RR interval variabilities / tonometry / signal-averaged electrocardiogram |
研究概要 |
最終年度の研究成果として以下の発表を行った。 (1)高齢者における局所麻酔の自律神経調節系に及ぼす影響-心電図R-R間隔および皮膚微小循環ゆらぎのフラクタル次元を指標として-【概要】心電図R-R間隔および皮膚微小循環血流ゆらぎからフラクタル次元を推定し、自律神経調整系が心臓血管系に及ぼす非線形効果の複雑さを評価することで、高齢者における局所麻酔の自律神経調節系に及ぼす影響を検討した。心電図異常の無い抜歯予定の70歳以上の患者を対象とし、局所麻酔前後で皮膚微小循環血流および心電図を連続的に記録した。得られた不規則時系列信号からパワースペクトル密度を算出後、フラクタル次元を推定し低周波数領域の積分値を計算した。その結果、局所麻酔により低周波成分の増加とフラクタル次元の低下傾向が認められた。 (2)高齢者歯科治療時の循環系モニターとしてのトノメトリ法の有用性について【概要】トノメトリ法は無侵襲に動脈圧波形の連続測定が可能なことから、高齢者の歯科治療では有用な循環系モニターと考えられる。この方法を用いて高齢者の局所麻酔による血圧変動とゆらぎの解析を行った。その結果、トノメトリ法は瞬時の血圧変動が測定可能で、一過性の交感神経活動を把握できることが示された。 (3)高齢者の体表面加算平均心電図に及ぼす局所麻酔の影響【概要】高齢者の局所麻酔による危険な不整脈発生および心筋の虚血性変化への影響を心室遅延電位と、QRS高周波成分を用いて検討した。その結果、重篤な不整脈発生の可能性の高い心室遅延電位陽性例が認められ、局所麻酔により心筋の虚血性変化が引き起こされることが示された。 以上の結果を踏まえて、歯科治療に実用化できる様にソフトウエアの変更および追加を行った。
|