研究課題/領域番号 |
04671239
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
城 茂治 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (20154411)
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研究分担者 |
佐藤 雅仁 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (60215845)
久慈 昭慶 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (50225140)
杉村 光隆 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (90244954)
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キーワード | 全身麻酔薬 / 悪性高熱症 / 筋小胞体内カルシウムイオン / CICR / カルシウムチャンネル / 低酸素 / 高炭酸 |
研究概要 |
全身麻酔時に起こる重篤な合併症の一つに悪性高熱症がある。この発症機序として、吸入麻酔薬や脱分極性筋弛緩薬がカルシウムイオンの動態に影響を与え、異常収縮が惹起されるためと考えられている。しかし、すべての患者において発症するわけではなく、患者の素因や発生環境が問題になる。 本研究では発生環境に注目し、各種吸入麻酔薬や筋弛緩薬のカルシウム動態に対する効果が環境(高炭酸,低酸素,高炭酸+低酸素)によってどのように影響されるかを究明し、悪性高熱症発症の一メカニズムを解明することを目的とした。 このためウシガエルの骨格筋を用いて、まず正常環境(大気)下におけるハロタン・SCCのカルシウムチャンネルへの影響を調べ、続いて高炭酸(Air+CO_25%)あるいは低酸素(O_210%+N_290%)さらには高炭酸・低酸素(O_210%+N_285%+CO_25%)の各環境下におけるハロタン、SCCのカルシウムチャンネルへの影響を検索した。 しかし、正常環境下における各種麻酔薬と筋弛緩薬のCICRに及ぼす影響を検索する段階で進行が遅れており、いまだ報告するまでの結果を得ていない。実験の遅れの大きな理由として、実験過程での実験動物の血液や皮膚分泌物さらに脂肪などによる験体汚染が考えられており、実験結果に重要な影響を与えるためと推測している。このため慎重な操作や環境の整備が重要である。また環境温度によっても実験結果への影響も大きいようである。次年度にはこのような問題点を解決し、本研究を推進したいと考えている。さらに実験方法にもいくつかの問題が生じており、他施設の見学等も積極的にやって行く予定である。
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