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1993 年度 実績報告書

上顎急速拡大に応用した電磁場の影響について

研究課題

研究課題/領域番号 04671273
研究機関昭和大学

研究代表者

柴田 恭典  昭和大学, 歯学部, 講師 (50138400)

研究分担者 小澤 浩之  昭和大学, 歯学部, 助手 (00224220)
斉藤 茂  昭和大学, 歯学部, 助手 (20195986)
平出 隆俊  昭和大学, 歯学部, 助教授 (80129866)
キーワード急速拡大法 / パルス電磁場 / 骨形態計測
研究概要

本研究の目的は、上顎の正中口蓋縫合を急速拡大する歳に、縫合部にパルス電磁場(以下PEMFsと略す)の刺激を加えることで、骨形成が促進されるかいなかを確認するために行なった。実験動物は、雄成犬9頭を用いた。3群に分け、第1群のシャムオペ群(未拡大)が1頭、第2群の拡大コントロール群(拡大のみ)が4頭、第3群の拡大PEMFs群(実験群)が4頭とした。上顎に急速拡大装置を装着し、1週間で5mmの口蓋縫合部を拡大、その後1週間と2週間の保定期間を設けた。実験群に対しては、拡大開始より保定期間の間、1日10時間のPEMFsの刺激を加えた。PEMFsは、持続時間200mumのパルスを1サイクル4.8msのパルス・バーストとし周波数15Hzで繰り返した。実験期間中、骨形成をラベルするためにテトラサイクリンとカルセインをパルス電磁場作用後経時的に筋肉注射を行った。実験終了後、上顎骨を摘出し、正中口蓋縫合部を軟X線写真を撮影の後固定した。固定後正中縫合部を横断面にて非脱灰標本と脱灰標本を作成した。非脱灰標本は蛍光顕微鏡にて撮影後、マイクロラジオグラムで撮影した。脱灰標本についてはヘマトキシリン・エオジン染色を行なった。また、新生骨の形成量と質を確認する目的で骨形態計測を行なった。その結果、急速拡大後の正中縫合部は縫合部骨組織辺縁部より縫合部線維に沿って類骨組織が形成された。これらの類骨形成は、縫合部骨組織の口腔側骨縁および、上顎洞側骨縁に、他の部位より強い形成を示した。PEMFsの刺激を加えた群では、正中口蓋縫合部における組織反応は、骨形成比及びミネラル添加比、新生骨量を含め拡大のみの群に比し有意に増加していた。
この結果PEMFsは、骨形成を促進させることができるため、急速拡大後の保定期間短縮のための臨床応用が有効と考えられた。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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