研究課題/領域番号 |
04671278
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
本川 渉 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (60084290)
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研究分担者 |
副島 嘉男 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (50154696)
久芳 陽一 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (90131862)
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キーワード | 甘味受容 / ラット / 茸状乳頭 / 味蕾 / ギムネマ酸 / 味覚変革物質 / 電子顕微鏡 / 酵素組織化学 |
研究概要 |
味覚刺激が刺激物質の吸着によって引き起こされるのは明瞭である。そこで味覚の受容機構を調べるために甘味受容機構について実験を行なった。糖が味細胞に与えられると、糖は受容膜上の甘味受容タンパク質に吸着する。またラット舌上皮にも糖と複合体を作るタンパク質の存在が見出されている。しかも甘味は主として舌表面の前部において感じられる。つまり同部に存在する葺状乳頭の味蕾が関係する。したがってラットの茸状乳頭を用いて研究を行った。まず味覚変革物質として甘味の抑制物質であるインド産の植物ギムネマ・シルベスタから抽出されるギムネマ酸を用いて行なう予定であったが、精製されたギムネマ酸の米国よりの入手が困難であったため、インドよりギムネマ・シルベスタの葉を入手し、約50%濃度のギムネマ酸を精製した。ヒトにおいて本剤の甘味抑制効果を実験したところ、ショ糖溶液の甘味を抑制することが示されたので、今後ギムネマ酸を作用させたラットの茸状乳頭において、ATPaseについて電顕的に酵素組織化学的検索を行なう予定である。一方、その前に正常なラットの茸状乳頭味蕾の微細構造を知るために、現在ウィスター系ラットを用い、還流固定後、舌の茸状乳頭を切り出し、固定液でさらに一晩固定した後、1%カコジル酸ナトリウム緩衝液で後固定を行ない、エタノール脱水後、エポン樹脂に包埋し、透過電顕試料を作製し、JEM-1200EXにて、検索を行なっている。
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