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1992 年度 実績報告書

血小板活性化因子(PAF)の生合成機構及び生理的意義の解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04671371
研究機関帝京大学

研究代表者

和久 敬蔵  帝京大学, 薬学部, 教授 (90013854)

研究分担者 馬淵 清子  帝京大学, 薬学部, 助手 (30241277)
岸本 成史  帝京大学, 薬学部, 助手 (60234217)
山下 純  帝京大学, 薬学部, 助手 (80230415)
杉浦 隆之  帝京大学, 薬学部, 講師 (40130009)
キーワード血小板活性化因子 / 無脊椎動物 / アセチルトランスフェラーゼ / コリンホスホトランスフェラーゼ / アセチルハイドロラーゼ / ミミズ / ナマコ / ナメクジ
研究概要

私達は近年、PAFの新しい生理活性の検索の一環として哺乳動物以外の生物においてPAF及びアルキル型コリンリン脂質の分析を行い、種々の無脊椎動物相当量のPAF及び前駆体のアルキル型コリンリン脂質が存在することを明らかにしてきた。本研究では無脊椎動物におけるPAFの構造解析及びPAFの生合成ルートについて研究を行った。 結果1.ミミズのPAFをGC/MS分析すると殆どが2位にプロピオニル基を持つものでありアセチル基を持つものは10%程度であった。ナメクジのPAFはアセチル基を有しており2位のアシル基は動物により違いがあることがわかった。また、ミミズを針で刺したり切断するとPAFの量が2-3倍に増加した。2.PAFの生合成ルートは哺乳動物では修復係(アセチルトランスフェラーゼ)及びde novo合成系(コリンホスホトランスフェラーゼ)の2つが知られているが、ミミズでは修復系が活発に回転していることが明らかになった。一方、ナマコではPAFが最も高濃度存在する腸では、比較的強いコリンホスホトランスフェラーゼ活性が観察された。PAFの分解酵素であるアセチルハイドロラーゼ活性もミミズ、ナマコ、ナメクジで観察された。各酵素のsubcellular分布を検討するとおもにアセチルトランスフェラーゼ、コリンホスホトランスフェラーゼは膜画分に、アセチルハイドロラーゼは可溶性画分に存在しこれらの分布は哺乳動物と同様であった。
無脊椎動物におけるPAFの生理的意義は未だ充分には解明されていないが、刺激によりPAF量が変動すること代謝酵素が存在することにより何らかの役割を担っていることが考えられる。また、PAFは進化の過程でかなり早い時期から出現したと考えられ、その生理的意義を研究することは哺乳動物におけるPAFの意義を明らかにする上でも有用なものと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takayuki Sugiura: "Distribution of alkyl and alkenyl ether phospholipids and platelet-activating factor-like lipid in various species of invertebrates." Biochim.Biophys.Acta. 1126. 298-308 (1992)

  • [文献書誌] Takayuki Sugiura: "Platelet-activating factor receptor:Signal mechanisms and molecular biology" CRC press, 184 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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