研究課題/領域番号 |
04671441
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
安藤 泰彦 東海大学, 医学部・臨床病理学, 教授 (50051470)
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研究分担者 |
宮地 勇人 東海大学, 医学部・臨床病理学, 講師 (20174196)
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キーワード | 高脂血症 / cAMP / プロスタサイクリンレセプター / アイロプロスト / 血小板 / プロスタサイクリン感受性 |
研究概要 |
<目的> 生理的な最強の血小板機能抑制物質は血管内皮細胞で産生されるプロスタサイクリン(PGI_2)であると血小板の相互作用を、PGI_2の安定誘導体であるIloprostを用いて、心筋梗塞、脳血栓症を好発する高脂血症患者において検討した。 <方法> 初年度は、(1)血小板感受性試験、(2)血小板膜PGI_2レセプター・アッセイ、(3)血小板cAMP濃度測定の方法の確立を行い、当該年度は、これらの方法を、高脂血症患者(typeII_a14例、typeII_b10例、typeIV4例)血小板に応用した。 <結果>(1)Iloprostに対する感受性は、正常者に比し、高コレステロール血症を示すTypeII_a、II_bに高かった。 (2)Iloprost結合数は、正常者血小板より高コレステロール患者血小板に増加していた。 (3)Iloprost+IBMX刺激による血小板cANP濃度は、正常者より高脂血症患者において増加が少なかった。 <考察> 高コレステロール血症患者血小板は、膜蛋白のIloprost結合数が多く、また凝集抑制を指標とする感受性が高かった。他方、Iloprost+IBMX刺激後のcAMP増加は低く、PGI_2結合からcAMP産生への経路の異常が示唆されたが、さらに症例を重ねて検討することが必要である。
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