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1992 年度 実績報告書

新生仔期における甲状腺ホルモンの中枢神経系の遺伝子発現に及ぼす効果

研究課題

研究課題/領域番号 04671458
研究機関独協医科大学

研究代表者

松崎 茂  獨協医科大学, 医学部, 教授 (60008604)

研究分担者 鯉淵 典之  獨協医科大学, 医学部, 助手 (80234681)
キーワード甲状腺ホルモン / 中枢神経系 / 遺伝子 / 抗甲状腺剤 / オンコジーン / 免疫染色 / ポリアミン / in situ hybridization
研究概要

中枢神経系の発達は、胎児期及び新生仔期に種々のホルモンの影響を受けることが知られている。甲状腺ホルモンの不足では著しい知能障害をきたし、クレチン症として知られている。動物実験に於いてホルモン作用を調べるには、ポリアミン合成の律速酵素であるオルニチン脱炭酸酵素(ODC)やそのmRNAを測定するとその初期効果が良くわかる。われわれはテストステロンを雄マウスに投与すると腎ODC活性が14時間後に数十倍にも増加すること、免疫染色によりODCが近位尿細管に局在する事を見いだした。さらにin situ hybridizationにより、ODCmRNAも近位尿細管に局在する事を証明した。
中枢神経系に於いて、種々のproto-oncogene産生タンパク質、中でもc-fos遺伝子産生タンパク質Fosが種々の刺激応答に対して速やかに変動することが知られている。我々は視交叉上核のFos様免疫染色が日内リズムに応じて大きく変動することを見いだした。
発生初期段階での甲状腺ホルモンの影響を受ける遺伝子を現在検討している。甲状腺ホルモンの生合成阻害剤であるメルカゾールを妊娠15日目から生後16日目の新生仔ラットについて、発現している遺伝子を調べた。メルカゾール処理及び未処理の生後16日目の新生仔ラット小脳よりそれぞれmRNAを抽出しsingle-strand antisense DNAを作製した。一方、メルカゾール未処理雌ラットより生まれた同年齢の仔ラットの小脳cDNAライブラリーを作製した。このライブラリーからplaqueを作製しmembrane filterを作製し、両antisense DNAをdifferential hybrydizationにより目的とする遺伝子の検出を試みている段階である。同時にこの目的遺伝子(と思われる遺伝子)の量的変動についても検討を加えながら実験を遂行している。また可能性のある遺伝子については逐次DNAデータベースを使って何の遺伝子であるかを検索している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Noriyuki Koibuchi,Mikako Sasaki,Sadao Yamaoka et al.: "Change in Fos-like immunoreactivity in the suprachiasmatic nucleus in the adult male rat" Neuro Report. 3. 501-504 (1992)

  • [文献書誌] N.Koibuchi,S.Matsuzaki,H.-T.Ma S.Yamaoka et al.: "Introduction of ornitine decarboxylase immunoreactivity in the mouse kidney following testosterone treatment:An axial heterogeneity in the proximal tubule." Journal of Endocrinol.136. 85-89 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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