• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

新生仔期における甲状腺ホルモンの中枢神経系の遺伝子発現に及ぼす効果

研究課題

研究課題/領域番号 04671458
研究機関独協医科大学

研究代表者

松崎 茂  独協医科大学, 医学部, 教授 (60008604)

研究分担者 鯉淵 典之  独協医科大学, 医学部, 助手 (80234681)
キーワードラット小脳 / 甲状腺機能 / 遺伝子発現 / 塩基配列 / チトクロムC酸化酵素
研究概要

昨年度平成4年度に、対照群の新生仔ラット小脳を用いてcDNAライブラリーを作製し、対照群および甲状腺機能低下群より抽出したmRNAより合成した^<32>P標識 antisense DNAを用いてdifferential plaque hybridizationを施行した。その結果、甲状腺機能低下によって発現量が変化する可能性のある遺伝子が数個見いだされた。
平成5年度には、上記の遺伝子について塩基配列を検索するとともにsubcloningしたcDNAをプローブとして、対照群および甲状腺機能低下群より抽出したmRNAとの間でノーザンブロットによる解析を行った。その結果、実際に甲状腺機能低下に伴い発現の低下する遺伝子が4クローンあることが判明した。塩基配列を調べてみると、このうちの3クローンがミトコンドリア由来の遺伝子であるチトクローム c酸化酵素のサブユニットIに97%以上のホモロジーを有することが判明した。中枢神経系のミトコンドリアの遺伝子が甲状腺機能によって影響を受けるという事実が見いだされたのは始めてである。
我々はすでに同定されている遺伝子の発現についても、脳のどの部位が甲状腺ホルモンの影響を受けるかについてもしらべた。成熟雄性ラットの甲状腺を摘出して、視床下部旁室核のc-erbAalpha2のin situ hybridizationを行ったところ、有意い増加していた。さらに、この増加はチロキシンにより抑制された。このように、脳の遺伝子のなかには甲状腺ホルモンによりその発現が促進されるものと抑制されるものとがあることが示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Tsukahara,M.Tamura,H.Yamazaki,H.Kurihars,S.Matsuzaki: "The additive effect of alpha-difluoromethylornithine(DFMO)and radiation therapy on a rat giloma model" J.Cancer Res.Clin.Oncol.118. 171-175 (1992)

  • [文献書誌] N.Koibuchi,R.B.Gibbs,K.E.Jones,S.Yamaoka,W.W.Chin,D.W.Pfaff,M.Suzuki: "Increase in c-erbAalpha2 mRNA in the parvocellulular region of the paraventricular necleus of the hypothalamus following thyroidectomy in the adult male rat" Neurosience Letters. 164. 159-162 (1993)

  • [文献書誌] K.Watanabe,N.Koibuchi,H.Ohtake,S.Yamaka: "Circadian rhythm of vasopressin release in primary cultures of rat suprachiamatic nucleus" Brain Research. 624. 115-120 (1993)

  • [文献書誌] N.Koibuchi,S.Matsuzaki,M.Sakai,H.Othake,S.Yamaoka: "Heterogenous expression of ornithine decarboxylase gene in the proximal tubule of the mouse kideny following testetosrrone treatment" Histochemistry. 100. 325-330 (1993)

URL: 

公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi