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1993 年度 実績報告書

二分子膜結晶における自己組織化

研究課題

研究課題/領域番号 04680053
研究機関東京農工大学

研究代表者

奥山 健二  東京農工大学, 工学部, 教授 (30038020)

研究分担者 野口 恵一  東京農工大学, 工学部, 助手 (00251588)
キーワード二分子膜 / 自己組織化 / 両親媒性化合物 / 二次元結晶 / キャスト膜 / 単結晶 / X線構造解析
研究概要

本研究では、結晶化要因が、主として親疎水性を利用した自己組織化力だけであると見なせる両親媒性化合物と言う簡単な系に注目し、自己組織化におけるルール、基本的な原理を明らかにする事を目的としている。
前年度までの研究で、化合物CnAzoCmN^+Br^-の作る膜構造にはH-会合を形成するm-n(〕 SY.gtoreq. 〔)2のグループ、J-会合を形成するm=5のグループ、どちらにも属さないグループの3つがあることがわかっている。また、H-会合グループ、J-会合グループともに、加熱によりJ-会合形態に類似したJ′-会合を形成することが解かっているが、第3のグループについても昨年度の研究で、加熱によりJ′-会合を形成することが解かった。しかしながら、J′-会合構造については加熱時の構造であるため、これまでキャストフィルムや粉末状態の試料についてしか構造情報が得られていない。そこで今年度はJ′-会合形態の詳細な構造を検討するために単結晶構造解析の可能性について検討した。即ち、室温において、これら化合物の単結晶を作成し、単結晶のままで加熱していき、結晶の安定性を調べた。その結果、J-会合グループの単結晶では希にJ′-会合構造に転移後も安定に存在する結晶を見つけることができ、単結晶構造解析の可能性があることがわかった。しかしながら、そのような結晶でも降温時のJ′-会合構造からJ-会合構造への再転移では必ず壊れ、構造解析ができる結晶であることが判っても、直ぐに強度測定を始めないとその結晶を保存しておくことはできないと言うこともわかった。今後は結晶と同程度の熱膨張係数の接着剤を探し、構造解析を進めていく予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] G.Xu: "Odd-even Effect on Bilayer Structures of C_nAzoC_mN^+Br^-" Mol.Cryst.Liq.Cryst.237. 207-215 (1993)

  • [文献書誌] T.Nishimi: "Heat-induced Structural Changes of Multibilayer Films of Benzylideneaniline- and Salichilideneaniline-Containing Ammonium Amphiphiles" Chem.letters. 1993. 295-298 (1993)

  • [文献書誌] G.Xu: "Molecular and Crystal Structure of Azobenzene-containing Amphiphile,C_3AzoC_5N^+Br^-" Bull.Chem.Soc.Jpn.66. 2182-2186 (1993)

  • [文献書誌] 奥山健二: "合成二分子膜の結晶構造" 日本結晶学会誌 印刷中.

  • [文献書誌] 奥山健二: "二分子膜結晶におけるクリスタルエンジニアリング" 池谷財団研究成果報告書. 4. 288-289 (1993)

  • [文献書誌] K.Okuyama: "New Functional Materials.Volume C ed.by T.Tsuruta,M.Seno and M.Doyama" Elsevier, 776 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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