研究概要 |
1 in vioにおけるおからテンペ(OT)の抗酸化能の検討 おからやOTを50%と自動酸化油(POV 204)を10%含むビタミンB含量の低い(1mg/kg)飼料を35日間ラットに給餌したが、おから給餌群の赤血球は易溶血化せず、血漿や肝臓のTBA値も変化しなかった。しかし、グルタチオンペルオキダーゼ活性は血漿と肝臓のいずれにおいても上昇した。OT給餌群は、赤血球の溶血性のみならず、血漿や肝臓のグルタチオンペルオキダーゼ活性も上昇しなかった。この結果から、OTには生体内の過酸化物の生成を抑制する可能性を期待できた。 本実験で赤血球の溶血性やTBA値に変化が現われなかった一因として、酸化油の吸収量が不充分であったのではないかと推測さた。酸化油の吸収量を多くする条件を検討の上、再度,OTの抗酸化能を検討する必要がある。 1 OTを食品添加素材として利用する具体策の検討 1)抗酸化性、保水性や低カロリー性を活かしたカップケーキOTの粉末を小麦粉に添加してカップケーキを調製すると、生地が柔らかく、デンプンの老化が防止され、日持ちが良くなった。OTを10%添加したカップケーキは官能的にOTの添加を識別できなかった。 2)抗酸化性、吸油性や低カロリー性を活かしたハンバーグステーキ ミンチ状にした新鮮なOTを合挽ミンチに添加してハンバーグステーキを調製すると、脂肪の流出を防止し、焼き縮みの少ない、柔らかいハンバーグステーキができた。しかし,OTを10%添加したハンバーグテーキは官能的にOTの添加を識別することができた。
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