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1994 年度 研究成果報告書概要

経皮的大脳皮質刺激法によるヒト随意運動機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 04680127
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 体育学
研究機関広島大学

研究代表者

笠井 達哉  広島大学, 総合科学部, 教授 (60112702)

研究期間 (年度) 1992 – 1994
キーワード大脳皮質運動野 / 随時運動 / H.反射 / 磁気刺激法 / 運動誘発電位(MEP) / 反応動作 / 相反抑制 / 脊髄反射
研究概要

従来、随意運動の解析は、反応動作を典型的な一つの随意運動発現事態と考え、その発現の前後に起こった生体内の生理学的変化を記録し、同時に記録された出力との関係を調べることから、脳内の随意運動機能を推測するという方法が取られてきた。具体的には、脊髄反射の一種であるH反応と、生体が行った出力変数との相関関係を詳細に解析することであった。しかし、この方法には自ずから限界があった。そこで、最近開発された大脳皮質磁気刺激法を導入して、随意運動の新たな解析方法を確率することを意図した。磁気刺激法によって誘発された電位を「運動誘発電位(MEP)」というが、これは磁気刺激によって大脳皮質運動野に存在する錐体路細胞が刺激され、その結果として脊髄運動細胞が興奮し、誘発筋電図として記録されたものである。従って、MEPの潜時およびその形状(振幅および形)は、大脳皮質運動野から発せられた運動指令の中身(運動プログラム)を反映していることになる。そこで、随意運動の遂行前後で、このMEPがどのような形状変化を示すかを記録し、随意運動機能のより詳細な解析を行った。四肢の随意運動の遂行には、脊髄反射の重要な機序の一つである相反抑制機構が駆動される。この機序の発現には、GIa抑制性介在細胞が重要な役目を担っている。そこで、この抑制性介在細胞を脳はどのように制御しているかを磁気刺激法を使って解析した。その結果、動物実験で明らかなように、ヒトにおいてもこの機構が随意運動遂行時に機能し、特に随意運動の発現事態(運動の早さ、強さ、方向等)の違いに従って微妙に変化し、極めて重要な機能を担っており、脳はそれを巧みに制御していることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 笠井達哉: "ヒトの経頭蓋的大脳皮質刺激法" Japanese Journal of Sports Sciences. 12. 54-70 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 笠井達哉: "反応時間法とH反射法を使ったヒト随時運動機の解析" Japanese Journal of Sports Sciences. 13. 131-142 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kasai, T. :"Transcranial Electric and Magnetic Stimulation in Intact Human Subject." Japanese Journal of Sports Sciences. 12. 54-70 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kasai, T. :"An Analysis of Human Voluntary Movement by Reaction Time and H-reflex Technique." Japanese Journal of Sports Sciences. 13. 131-142 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1996-04-15  

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