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1993 年度 実績報告書

酵母染色体複製起点結合タンパク質及び開始複合体についての生化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04680182
研究機関東京大学

研究代表者

正井 久雄  東京大学, 医科学研究所, 助手 (40229349)

キーワードDNA複製 / 複製起点 / 複製開始複合体 / DNA結合タンパク質 / 生化学
研究概要

1 酵母抽出液中でのin vitro DNA複製能
(1)S期の細胞を濃縮した酵母細胞から調製した核抽出液を用いてin vitroDNA複製を行った結果、二本鎖、一本鎖DNAいずれを鋳型に用いても複製能が検出された。一本鎖DNAは二本鎖の約10倍の活性を示した。
(2)同じ核抽出液をATPγS存在下にゲル濾過で分画した結果、分子量約5000KDaの高分子量複合体にDNA複製能を見出した。さらに、内在性のタンパク質を基質としたリン酸化能とCDC7タンパク質がこの高分子量複合体と共溶出する。
2 ARS配列に結合するタンパク質
(1)酵母の複製複合体の構成因子を同定する目的で、ARSのT-richコア配列一本鎖DNAに結合するタンパク質のクローン化を試み、RNA結合モチーフとして提唱されているRNP配列を有するCTBP-1およびCTBP-5(すでに報告されているSSB1と同一であった)を単離した。CTBP-1はTあるいはTCに富む塩基配列に特異的に結合する。これらの遺伝子産物はいずれも酵母の増殖に必須ではない。
(2)CTBP-2に含まれるコード領域はすでに報告されている第三染色体のテロメア近傍の配列と一部同一であったが、Southern解析によりCTBP-2領域を含む配列が第三染色体以外にも存在することが明らかになったので、現在それぞれの構造解析を進めている。CTBP-2のDNA結合は特に顕著な塩基配列特異性を示さない。
3出芽酵母の染色体複製の制御因子の探索
(1)真核細胞の染色体複製の制御因子を同定するために出芽酵母の複製開始を制御するCDC7タンパク質と相互作用するタンパク質の生化学的同定を試みた。その結果、CDC7結合タンパク質としてDbf4タンパク質を同定した。
(2)Two-hybrid systemによりCDC7と相互作用する増殖に必須な新たな遺伝子7KAMを単離した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kubota,Y.: "Roles of the G site and φX174-type primosome assembly site in priming of leading-strand synthesis:initiation by a mobile primosome and replication for arrest by RepA protein" Gene. 108. 9-16 (1993)

  • [文献書誌] Masai,H.: "Replication and transcription on single-stranded DNA templates:proteins that specifically recognize single-stranded DNA sequences with a higher order structure" Life Science Advances-Molecular Biology. (1994)

  • [文献書誌] Nakano,H.: "Purification of glutathione S-transferase fusion proteins as a non-degraded form by using a protease-negative E.coli strain,AD202" Nucleic Acids Research. (1994)

  • [文献書誌] 正井久雄: "化学と生物" 学会出版センター, 7 (1992)

  • [文献書誌] 澤明: "生体における情報伝達" 南江堂, 8 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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