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1992 年度 実績報告書

レーザー熱レンズ振動ダイナミクスを利用する溶媒中アクチニド濃度の測定

研究課題

研究課題/領域番号 04680225
研究機関東京大学

研究代表者

榎田 洋一  東京大学, 工学部, 助教授 (40168795)

研究分担者 長崎 晋也  東京大学, 工学部, 助手 (20240723)
鈴木 篤之  東京大学, 工学部, 教授 (50011135)
キーワードレーザー / 熱振動 / 濃度分析 / アクチニド
研究概要

1.使用済核燃料硝酸溶解液から、30%TBP(リン酸トリブチル)による溶媒抽出でアクチニドを回収するプロセスのためのシミュレーションモデルSOLEを作成し、工程に含まれる主要な元素の濃度分布を算出できるようになった。これを利用して、アクチニド回収率と核分裂生成物除染性に関して最適化した=条件付近での外乱による過渡応答で引き起こされるアクチニド、特にプルトニウムの濃度上昇を解析し、外乱の種類による濃度上昇速度およびその最大値を評価した。
2.ウランおよびアクチニドを模擬するためのネオジムを30%TBPで抽出して試料を作成し、アルゴン・イオンレーザー、ダイオード・レーザーの照射により誘起される様々な振動状態を観測した。この結果、予め設定した濃度以上に有機溶媒中の溶質であるアクチニドの濃度が上昇すると、単一周期を持つ振動の生起によって、濃度上昇を検出できることが判明し、ウランを用いた場合で、1/100Mの微小濃度差の上昇を実際に検出することに成功した。さらに)振動現象の制御パラメタがレーザー吸収エネルギーおよび照射位置であること、振動開始条件においてLambert-Beer則が適用可能であることを確認した。
3.レーザー熱レンズ振動現象を原理とするアクチニド濃度測定法アルゴリズムとしては、検知したい限界濃度をLambert-Beer則を適用してレーザー吸収エネルギーに換算し、濃度の異常な上昇により初めて、本研究で測定した振動開始境界条件を越えるように、レーザー照射エネルギーまたは照射位置を設定すれば良いことが判明した。また、制御パラメタが少なくとも2種類あることから、振動雑音およびレーザー出力変動の大小に応じて設定点を選択できることも明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Y.ENOKIDA: "Application of Laser-Induced Therwal Lons Oscillation to Concentration Measurement in Orgamic Solutions" Journal of Nuclear Science and Terhnolgy. 29. 255-262 (1992)

  • [文献書誌] Y.ENOKIDA: "Application of Laser Induced thermal Lens Oscillation to Concentration Control in Solvent Extraction Processes" Proceedings of Rouen'92. XI. 1-12 (1992)

  • [文献書誌] Y.ENOKIDA: "Determination of Uranium(VI)over Wide Concentration Ranges in Aqueous Nitric Acid and 30% Tri-n-Batyl Phosphate by Laser-Induced Thermal Lensing Spectroscopy" Rediochimica Acta. 57. 101-104 (1992)

  • [文献書誌] Y.ENOKIDA(G.Gouesbet編): "Instabilities in Multiphase Flows" Plenum Publishing Lo-, 12 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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