研究概要 |
世界各国において地理学およびその周辺分野に関する多数の文献目録が刊行されているが、その種類および存在が余り知られていないため、その利用は必ずしも活発ではない。本研究は、上記の文献目録を検索・収集・分類し、そのリストを作成し、所謂書誌の書誌を公表することによって、既存の研究成果の探査の利便を計ることを目的とする。この目的の達成のために、国立国会図書館・筑波大学・東京大学・京都大学・東北大学など、日本の主要学術組織の所蔵書を調査するとともに、US Library of Congress,British Museumなど、主要外国組織の所蔵リストをも検索した。さらに外国主要大学に対して郵便等の手段によって文献目録に関する情報の入手に努めた。このことにより、約23,000の文献目録を探査することができた。地理学は系統地理学と地域地理学の二大分野から成るが、入手された文献目録の情報をこれに基づいて第1段皆分類し、さらに第3段階に至るまで順次細分類を行った。分類された文献目録の中には、逐次性のあるもの、あるいは時期的には断続しているが連続性のあるものがあり、その識別は困難を極めたが、上記組織に対する問い合わせによって、ある程度その問題を解決した。平成4年度には、系統地理学に関する文献目録の情報の入手・分類を、平成5年度には、地域地理学に関するそれをそれぞれ完了し、各々のリストを作成した。そして、その作成結果の一部分を4冊の書物として公表した。リスト内容は、著者・発行年次・表題・発行所・その所在地・逐次性情報等であり、記載形式は、US Library of Congressのそれに則っている。本研究によるリスト作成結果を全て公表するに際しては8冊の書物となるが、残余の書物については平成6年度以降刊行することを予定している。全冊の刊行が完了するならば、世界の地理学研究に多大の貢献をなすと考えられる。
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