研究概要 |
1、牛の副腎髄質のchromaffin細胞より精製した分泌顆粒の存在下でアクチン重合を行うと顆粒のブラウン運動が凍結され、アクチン繊維のつくる準ケージ状空間に閉じ込められることが、微分干渉顕微鏡像をビデオ強調画像処理(今申請により購入したイメージプロセッサーを使用)により視覚化実証せれた。 2、アクチン切断タンパク質であるbrevinのμM Ca^<2+>存在下での活性化によりアクチン繊維が切断され、分泌顆粒が解放されることが,falling ball法によりもとめた粘度の急激な減少および微分干渉顕微鏡像の画像処理により求めたブラウン運動の増加の観測により実証された。 3、Chromaffin顆粒のghostに蛍光色素rhodamin(R18)をlabelし、細胞膜より調整したvesicleまたはchromaffin顆粒との融合量を蛍光のdequenchingによる増加量で測定した。前者でばCa^<2+>が〜1.0mMの場合に後者ではμM levelの場合に蛍光強度が最初の30分間に5.0%増加し、融合が生じていることが示された。これはexocytosisの際に細胞膜と融合し、放出を終えて融合している状態の顆粒に新たな顆粒が融合していく多重融合が存在することを実証している。さらにこれはμM levlのCa^<2+>により調節されていることを示した。 4、3の系で顆粒ghostと生の顆粒または細胞膜より調整したvesicleの融合を微分干渉顕微鏡下像をvideo強調画像処理することにより観察し、融合が生じていることを視覚化実証した。これらの融合は自由にブラウン運動している顆粒間で生じ、アクチンのネットワークに保持されている場合には起きないことが判明した。
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