研究課題/領域番号 |
04680279
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
見上 一幸 宮城教育大学, 教育学部・附属理科教育研究施設, 助教授 (90091777)
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研究分担者 |
田幡 憲一 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (00236720)
武内 伸夫 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (50006409)
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キーワード | 水田 / 微小生物 / 生物教材 / 生物と環境 / 生物界のつながり / 生物教育 |
研究概要 |
1.宮城県立宮城農業高校の水田を中心に、年間の微小生物相の調査の結果、これまで予備調査を行ってきた他の地域(宮城県北部、仙台市内など)と、大きな違いはなく、多くの微小生物が採取された。次年度も継続調査し、水田に共通に棲息する生物種を探る。乾燥期の水田の土中生物種について、ツルグレンまたはベールマン装置による調査の結果、小型の環形動物や節足動物などが得られ、乾燥期水田の利用価値のあることもわかった。また、シスト(包嚢)などにより乾燥に耐える生物も得られた。ただ、学校で生徒が観察するには個体数が少ないなど教材としての問題点もあるため、今後検討すべき点が残された。観察された生物種についてはスライドおよびビデオに収録した。将来はコンピュータネットワークを利用した画像データベースの構築を目標に、今年度は生物種のカラースライドを中心に画像データの記録を開始した。 2.水田の代表的な生物種について、簡単な培養方法を検討し、開発を行った。水田で観察された生物種の代表的な種として、ボルボックスおよびディレプツスについて、設備を必要とせず、手間のかからない培養法の改良、開発を試みた。ボルボックスは、園芸店で入手可能な各種の土を検討し、鹿沼土と市販植物栄養剤ハイポネックス利用して最適培養条件を得ることができた。次年度は他種への応用を検討する。ディレプツスについては、従来のゾウリムシによる培養法の他に、テトラヒメナを餌としての培養が有効であり、そのテトラヒメナは市販の栄養飲料で容易に培養できることが明かになった。 3.新たな教材生物としてのディレプツスを中心に繊毛虫を用いて、高校生物においては「生物と環境」、中学校第二分野においては「生物界のつながり」での教材化を行った。
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