研究課題/領域番号 |
04680284
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
南部 昌敏 上越教育大学, 学校教育研究センター, 助教授 (90143627)
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研究分担者 |
長谷川 康雄 上越教育大学, 学校教育研究センター, 助教授 (40228458)
井田 仁康 上越教育大学, 学校教育研究センター, 助教授 (20203086)
小川 亮 上越教育大学, 学校教育研究センター, 助教授 (00194465)
中野 靖夫 上越教育大学, 学校教育研究センター, 助教授 (60042686)
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キーワード | 教育メディア / 融合型メディア / 学習情報 / 教材開発 / 映像教材 |
研究概要 |
本研究では、雪国地域を特徴付ける映像情報に焦点を当て、「今と昔を比較する」という観点から、その地域に生活する人々を取り巻く自然環境並びに社会環境の変化に注目し、雪国地域を特徴付ける画像資料として動画・静止画映像、並びに郷土史等の文字資料や地域文化等を記録した音声資料を収集し、パソコン8ミリVTRを連動させた融合型メディア教材を構築した。1.雪国と非雪国の小学校教師305人を対象に、通常の学習指導において必要としている情報について調査した結果、雪国の生活、雪の克服、雪の利用、雪国の自然環境、雪国の地場産業、雪国の交通、雪国の文化的営み、雪国の人情、の8つのカテゴリーに類型化した。2.上記のカテゴリー毎に、北海道から北陸までの各道県の各機関等の協力を得て、雪国の過去の自然環境及び文化生活環境等に関して、スライド映像1384枚、ビデオ9種155分、上越ふるさと事典(255項目)、地方史等の文字資料、地域の写真集、新潟のすがた等の統計資料集等を収集した。3.児童のもつ既有の考え方を踏まえた教材構造とするために、雪のない地域の児童の雪国に対する認識の実態を調べた結果、児童固有の認識の実態が把握できた。それをもとにして、雪国地域を特徴づける画像、音声、文字資料をパソコンと8ミリVTRを用いて融合した教材を開発した。4.構築したマルチメディアシステムは全国各地域で共有の財産として自由に利用できるように提供するとともに、収集された映像情報等を素材情報としても流通させる計画である。今後の課題として、これらの情報を学習者に伝達するのではなく、今回の調査で得られた学習者固有の雪国に対する認識の実態を出発点として、学習者自身が自らの意思で情報を求め、その過程で認知的に葛藤する中で自分の認識を再構成していくことができるような教材を開発する必要があると考える。
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