研究課題/領域番号 |
04680289
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
磯本 征雄 名古屋市立大学, 計算センター, 教授 (10029994)
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研究分担者 |
吉根 勝美 名古屋市立大学, 計算センター, 助手 (50230785)
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キーワード | CAI / 大学教育 / 人工知能技法 / コンピュータ・リテラシー / 教育ソフトウェア / 学習教材 / ファジィ理論 / 社会人教育 |
研究概要 |
本研究では、学習目標を十分に自覚し得る社会人や大学生を対象としたCAIの機構やマンマシン・インターフェイスの数理モデルを定式化し、そのプロトタイプの試作と実践使用を試みた。特に最終年度である本年度は、過去2年間の研究成果として開発された教育用ソフトウェアや学習教材を教育現場に持ち込み、これまでの研究の評価を試みた。その過程で、CAIの持つ知識処理機能や効率的なシステム構成も重要であるが、マルチメディアやコンピュータ・ネットワークなど急速に進歩する情報環境の中で、本研究で開発したCAIの有用性を確認したと同時に、教育におけるCAIの効用と限界をも認識した。 本年度は、ワープロ、表計算、BASIC言語を事例教材として、コンピュータ・リテラシー教育にCAIを活用し、演習授業におけるCAI活用の実践的方策を知ることに重点を置いた研究を進めた。CAIの効果的活用には、教授方略を抽象的に定式化した数理モデルに対して、その特徴を十分に反映し得る教材を選んで組み合わせる必要がある。本研究では、主として人工知能技法やファジィ理論をベースに、CAIの数理モデルの定式化をそのシステム設計、及びそのプロトタイプの試作を行った。これらCAIやその学習教材の利用環境を作り、実際に学生に使わせて教育効果を確認したが、CAIは初期の構想通りに駆動し一応の成果を得た。ただし、マンマシン・インターフェイスへの個人の対応の巧さ・まずさが大きく影響するために、CAIが機能を十分の効果を発揮するにはマンマシン・インターフェイスの一層の改善が必要である。この点は、近年のマルチメディア技術を導入することで、大きな改善が期待できるので、今後の研究に引き継いでいく予定である。
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