本年度は、実質的に主な機材が届き、教材制作を始めたのが夏すぎではあったが、かなり無理なスケジュールを組み、結果として部分的な動画、静止画複合の教材開発、パイロットテストまで進めることができた。 動画のCGについては、まず第一段階では、俳句の5-7-5のパターンを一画面に追加して提示する方法を試みた。これは、アニメーションの定義について画像研究者の間でanimateするものは、絵に限らないという点を学習効果の見地より実験したことになる。主にアメリカ人学習者(インターナショナルスクール生を含む)により実験してみた結果、学習効果が確かめられたばかりでなく、動機づけの点、集中力の点などにその効果が認められ、アンケート結果でも肯定的な印象の強い要素として指摘された。また、静止画による人物紹介については、興味を引くという点に終止したようであった。 また、俳句の音声提示と画像との記号複合化はPaivioらにより今まで確かめられているとおり、学習効果があったと言える。今後は、どの点がどのように関連して学習に役立ったのかということを明らかにする必要がある。 来年度の予定は、これから新規購入するソフトなどを用いてビデオ画面を教材の中に適宜、効果的に取り込んでいく。 また、画像を取り込む際に著作権のことが問題になるので最終的には、画像は全てオリジナルにしていく必要があるだろう。
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