研究課題/領域番号 |
04801026
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
桑原 洋子 龍谷大学, 社会学部, 教授 (70097864)
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研究分担者 |
長上 深雪 龍谷大学, 社会学部, 講師 (90217365)
吉元 信行 大谷大学, 文学部, 助教授 (50103122)
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キーワード | 司法福祉 / 仏教理念 / 児童虐待 / 古典芸能 / 非行少年 / 家事調停 / 保護観察 / 犯罪者 |
研究概要 |
本研究は、家庭裁判所や保護観察所を中心とするわが国の司法福祉の分野において、仏教理念を活用することにより、どのような成果をあげうるかを検証しようとするものである。 そこで、本年度は、福祉の谷間とも言える次のような様々な司法福祉現場における事例をとりあげ、社会福祉としての問題点を指摘し、その問題点を解決するための仏教的視点を確認した。 1 欧米における児童虐待の現況を検討し、欧米の諸思想にもとづく社会福祉理念では解決できない諸問題をとりあげ、そこに仏教的処遇による解決の可能性を示唆した(桑原 代表者) 2 保護司として今までに担当した事例のうち、ある登校拒否の中学生のケースをとりあげ、仏教的処遇にもかかわらず、失敗したケースとなってしまった。その経過を検証し、仏教福祉の意味を再点検した(吉元 分担者)。 3 日本の社会福祉における仏教福祉の役割について、司法福祉との関連で考察を加えた(長上 分担者)。 4 家裁調査官としてこれまでに担当した事例の中から、ある犯罪者とその両親にかかわる家事調停事件(相続人癈障事件)をとりあげ、仏教的処遇の実例と今後への展望について考察した(東 協力者)。 5 古典芸能に登場する犯罪者の事例をとりあげ、そこにおける仏教的問題解決の過程を検証した(新居 協力者) 以上の諸問題について数回の研究会を通じて、代表者、分担者、協力者が確認しあい、来年度研究のとりまとめの方法について対議した。
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