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1992 年度 実績報告書

SiO急冷固体の近赤外域の蛍光幅射

研究課題

研究課題/領域番号 04804009
研究機関電気通信大学

研究代表者

和田 節子  電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (30017404)

研究分担者 坂田 朗  電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (90017393)
キーワード星間塵 / ケイ酸質の塵 / 赤外線スペクトル / 10μ吸収ピーク / 蛍光スペクトル / クラスタ / 急冷固体
研究概要

(目的)筆者らは銀河中心方向に存在する塵の赤外スペクトルと同じスペクトルを示すSiO急冷固体を、星間塵の基本骨格をなす物質と考えている。このSiO急冷固体が紫外線照射を受けて輻射する蛍光のスペクトル測定を行い、新たなる観測の可能性を明らかにする。 (実験および結果)〈蛍光測光センサ〉予備的なSiO急冷固体の蛍光発光は、可視域から〜1.5μの範囲にあると予測されたので、可視域から0.8μの測定には、通常のホトマル(R666)を用い、0.8〜1.5μの測定には、別途購入した液体窒素冷却型Geフォトダイオードを用いた。ハロゲンランプ標準光源を光路上に設置し、ホトマル出力を輻射エネルギーに較正した。液体窒素で冷却できるGeフォトダイオードのホルダを製作し、前記の標準光源で輻射エネルギースペクトルを測定できるようにした。<SiO急冷固体の分類>SiOガスはクラスタを容易につくると推定される。そのため蒸発ガス源の吹き出し口からの位置関係により、性質の異なる急冷固体が得られる。ガス源の上下、および水平方向に遠近の位置に、赤外スペクトル測定用にKBr結晶、質量測定用に超薄板石英ガラス(100μ)を設置し、実験を行った結果、SiO急冷固体は2種類に大別できた。すなわち、吹き出し口に近い場所あるいは吹き出しガス密度が高い場合の析出物は、濃い褐色の固体であり、赤外スペクトル10μピークの質量吸収係数は小さく、釣り鐘状のピークの形を示した。吹き出し口から適当な距離(〜5cm)では、銀河中心方向に見られる10μピークと同じ形のシャープなピークを示す急冷固体が得られる。その質量吸収系数は、前者の固体に比べ大きい。〈ガス供給系の製作〉酸化度の異なる急冷固体を製造するため、標準ガス分割器(エステック社製)を購入し、真空反応槽に装着した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.Sakata,S.Wada,T.Narisawa,Y.Asano,Y.IIjima,T.Onaka,and A.T.Tokunaga: "Quenched Carbonaceous Composite.Fluorescence Spectrum Compared to the Extended Red Emission Observed in Reflection Nebulae." Astrophys.J.(Letters). 393. L83-L86 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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