研究課題
1.研究の目的 生体系に匹敵する優れた分子認識機能を示す合成ホスト分子の開発は、分子レベルでの高次機能の創製を目指す次世代物質科学の進展に必要不可欠である。本研究では、数千〜数万気圧という極限条件下に誘起される特異的な反応場を活用した新しいホスト分子の合成と機能化を検討して、以下の成果をおさめた。2.研究成果の要約 (1)金属イオン認識分子の超高圧合成 優れた金属イオン捕捉能をもつモノアザクラウンエーテルやサイクラムなどの環状配位子の化学修飾法として、超高圧SNAr反応の適用条件を最適化し、多彩なヘテロ芳香環を含む新しいホスト分子『アームド・マクロサイクル』の系統的な合成法を確立した。(2)新規ホスト分子の機能評価 新たに超高圧反応によって合成したモノアザクラウンエーテルや環状オリゴアミンなどをキャリヤーとする液・液抽出系や液体膜輸送系を構築し、銀(I)イオンおよび銅(II)イオンを選択的に分離できることを明らかにした。
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