研究概要 |
(1)方鉛鉱,ホセ鉱-A,輝蒼鉛鉱,渡辺鉱,ヘイロフスキー鉱,リリアン鉱,ポトシ鉱,インカ鉱等について,鉱石構成鉱物の鉱物科学的研究が行われた。特に渡辺鉱(watanabeite,Cu_4(AS,Sb)_2S_5,斜方晶系)は,北海道札幌市手稲鉱床より,世界で初めて報告された。 (2)甲府盆地周縁の花崗岩類に伴う各種鉱床についてK-Ar法にもとづく絶対年代値が初めて報告され,鉱床生成期について論議された。 (3)本邦産鉱脈鉱床のとくにメタル種の特徴について,「HSAB原理」にもとづき,考察された。 (4)硫黄同位体比,流体包有物の充填温度などの測定にもとづき,北海道南部地域,栃木県西部地域などにおいて,各種鉱床の成因論的議論が展開され,鉱床成因の知見が深まった。
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