研究概要 |
微小光学ヘッドの基礎的研究として本年度は半導体レーザ(市販品)を入手し,そのキャンをはずして、大部分がヒートシンクでできているレーザステムをとり出し,ヒートシンク上にマウントされている裸の状態のレーザチップ(約200μm×300μm×300μm)の光共振器に関する実験を行った。その結果,以下に述べる微小光学の実験ができ,また,従来知られていなかった新らしい現象も2件ほど明確になりつつある。これらの成果は平成5年度に開催が予定されている2つの国際学会(1.ISOM'93 米国, 2.MOC/GRIN'93 川崎市)にて発表する予定である。 <1.実験のために準備した装置>半導体レーザチップのレーザ共振器サイズは縦方向は数100μmになるも,横方向は,わずか数μm×数μmであるので(1)半導体レーザチップに対向させて外部共振器ミラーを設置。(2)その外部共振器ミラーをレーザチップに向けて0.1μm以下の精度で少しずつ移動させる装置の構築と実験,(3)外部レーザ共振器を0.1μm〜10μm程度移動させた場合に生じるレーザ出力パワー変化のモニタリング,(4)レーザをパルス動作させ,外部共振器ミラーの代りに光ディスク記録媒体を置いてレーザ光による記録ピット形成,(] SY.encircled5. [)形成されたサブミクロンから数ミクロンのピット形状を光学顕微鏡とSEMとで観察。 <2.本年度研究の成果> (1)レーザ・チップと光ディスク媒体の間に何を置かずに記録ピット形成が可能であり,しかも両者の間隔を0.01μmから最大5μmも離しても記録が可能であることがわかった。 (2)記録媒体としてDye-polymerを使用するとチップ端面に付着する。
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