平成5年度は平成4年度(初年度)に構築した血圧日内変動予知システムについての評価、検討を行なった。同システムを使用して本態性高血圧症患者の症例を対象として評価、検討を行い、同システムの高性能化を行なった。本態性高血圧症患者に降圧剤を投与する場合の血圧値に影響のある内分泌系の情報を計測し、リアルタイムで血圧値予知モデルのパラメータ値、伝達関数値を決定し、患者ごとに心拍数、心拍出量、毎分心拍出量を心電図計(現有設備)、超音波診断装置(現有設備)で計測し、降圧剤を投与する場合の血圧値血圧値日内変動予知システムの検討を研究分担者である東京大学医学部斎藤正男教授と行なった。 一部の医療機関で血液のを30分間隔で24時間採血が実行困難であるため就寝中は6時間間隔で採血することとした。また各々の患者が覚醒中は心拍出量、毎分心拍出量を超音波診断装置で30分間隔で24時間連続して計測し、就寝中は3時間間隔とした。その結果と30分間隔で24時間連続して計測した結果を比較し、患者各々の平均血圧値予知モデルのパラメータ値、伝達関数値の違いと、それぞれの予測誤差について検討した結果、就寝中は6時間間隔で採血することとし、心拍出量、毎分心拍出量の計測は超音波診断装置で3時間間隔とした。 また複数の医療機関において実際に医療現場で使用し、その結果を再度検討して血圧日内変動予知システムの精度の向上を計った。併せて国内外の学会論文誌に本研究の研究成果を発表した。(現在投稿中を含む。)
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