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1992 年度 実績報告書

繋留に伴う牛の行動変容及びその心理的,生産生理的,生化学的意義

研究課題

研究課題/領域番号 04806038
研究機関宮崎大学

研究代表者

佐藤 衆介  宮崎大学, 農学部, 助教授 (80136796)

キーワードヤギ / ウシ / ストレス / 繋・留 / 異常行動 / 常同行動 / テストステロン
研究概要

まず、トカラヤギ雑種の雄5頭を6-16カ月齢まで放牧飼養し、その後環境制御室内の単飼ケージに入れ、現在まで繁留飼養している。これまで、繁留1.2日目、1,2,3,4,6,9,12週目および4カ月目に行動調査および採血を行い、さらに2カ月目には行動変容と心拍数との関係、ドーバミン感受性との関係を調査した。繁留後の特徴的な行動は、ケージや飼槽への咬みつき行動、歯ぎしり、ケージへの頭突き行動など放牧時にはみられなかった行動の出現と、自己舐行動や身繕い行動の増加であった。咬みつき行動は1日目から2頭で出現し、4週目からは全頭で出現した。6週目にはケージや飼槽への頭突き行動が、12週目には歯ぎしり及び常同行動が出現した。さらに、1日目では探索から摂食、飲水、そして身繕い、自己舐行動へ行動が有意に連鎖し、機能的であったものが、2日目以降それが崩れ、12週目では、探索から頭突き行動への有意な連鎖が新たに出現した。4ヵ月目では、頭突きから咬みつき行動への連鎖が出現した。行動のデータ以外は、現在とりまとめ中である。次に、牛における行動変容の実態調査およびその生理・生産との関係を種雄牛、繁殖牛、搾乳牛、肥育牛および育成牛で調査した。牛の常同行動であり最も強いストレス反応である舌遊び行動は、摂食行動に伴って出現し、ほぼ黒毛和種でのみ出現した。中レベルのストレス反応である模擬舌遊び行動は、黒毛和種に加え、ホルスタイン種種雄牛でも多発し、ホルスタイン種搾乳牛でも出現した。低レベルの反応である、その他の舌運動行動は、黒毛和種およびホルスタイン種種雄牛に加え、ホルスタイン種搾乳牛でも多発した。黒毛和種育成子牛では、舌遊び行動は150日齢前後にピークがみられた。舌遊び行動を多発する肥育牛では、消化器病が少ない傾向にあり、種雄牛ではテストステロンレベルが有意に高かった。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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