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1992 年度 実績報告書

中枢神経系での神経伝達物質の発生過程における可塑性についての細胞化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04807003
研究機関九州大学

研究代表者

小坂 克子  九州大学, 医学部, 助手 (60202058)

キーワードGABA / ドーパミン / 神経伝達物質 / 中枢神経系 / 嗅球 / 発生 / 組織倍養 / 移植
研究概要

2つの古典的神経伝達物質であるカテコールアミン((A)とGABAは、我々の免疫細胞化学的研究により、嗅球、網膜等で同一ニューロンに共存する場合があり、特に嗅球において発生過程でGABA陽性(A陽性ニューロンがGABA陰性CA陽性ニューロンに変化する可能性を解明するため、研究計画に従い解析を行った。その中で、培養系、移植系での形質発現についての解析は次のような結果であった。
1.培養系におけるCAとGABAの発現
出生直後のラット嗅球の組織培養内で、分裂(Brduによる検出)、及びTH,GABAの発現が観察されたので、移植系と関係からマウスの胎仔(胎生15日,17日)の嗅球を嗅球のみ,嗅上皮と嗅球が接している状態の2種の組織培養を行ない、どちらにもTHの発現を確認した。GABA及び他の伝達物質について観察中である。
2.移植系におけるCAとGABAの発現
胎生15日.17日.出生0日のマウスの主嗅球を成体マウスの側脳室に移植し、4ケ月後に宿主を固定した。移植片はどの年令のものも、宿主の脳室、又は大脳皮質内で他から隔った状態で成長し、内に含まれる神経細胞も、細胞体の大きさや免疫反応から数種類判別できた。その中でTH,GABAに関係する小型の細胞については、TH陽性GABA陽性ニューロンTHのみ陽性ニューロン、GABA陽性のみのニューロンが存在し、これらの形質が嗅上皮からまったく離れた状態でも発現していることが確認できた。それぞれの形質の割合については個体差が大きく、更に検討中である。
1及び2のコントロールとして胎生期のマウスの嗅球における形質発現を調べ、形質発現の影響因子を研究するためには、TH,GABA両方の未発現の時期の材料による検討を開始している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Katsuko Kosaka: "Postnatal X-ray irradiation effects on glomerular layer of rat olfactory bulb: Quantitative and immunocytochemical analysis" Experimental Brain Research. 90. 103-115 (1992)

  • [文献書誌] Toshio Kosaka: "Chemically defined subpopulations of cortical GABAergic neurons" Neurosciences. 18. 51-59 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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