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1993 年度 実績報告書

中枢神経系での神経伝達物質の発生過程における可塑性についての細胞化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04807003
研究機関九州大学

研究代表者

小坂 克子  九州大学, 医学部, 助手 (60202058)

キーワードGABA / ドーパミン / 神経伝達物質 / Ca-結合蛋白 / パーブアルブミン / 免疫細胞化学 / 嗅球 / 中枢神経系
研究概要

我々は嗅覚の一次中枢嗅球におけるGABAニューロンについて、ニューロンの化学的性質及び形態的性質の両方に注目し、発生学的解析を進めてきた。前年度は化学的性質について培養系、移植系での形質発現について解析を行なったが 今年度は形態的性質に注目して解析を行なった。
免疫細胞化学的研究によって嗅球の外網状層に存在するCa-結合蛋白parvalbumin(PV)含有ニューロンはGABAニューロンの一部であることを明かにし、Golgi鍍銀様に染色できるPV抗体で、細胞体及び神経突起の形や広がりを解析することができた。その結果外網状層に存在するPV含有GABAニューロンは形態的に少なくとも5つ以上のサブグループに分けられた。更に、発生学的解析でそれらのPV含有ニューロンはラビットでは生後10日頃、外網状層の内半層に観察され、その後急激に数が増えるが外網状層外半層には生後2週で初めて陽性細胞が出現し生後3週でほとんど成体と同様になる事を明かにした。我々はこの観察からa)外網状層の外半、内半の発生が著しく異なること、b)PVの発現が、推定されるニューロンとしての発生からかなり遅れていることを示唆する所見を得ることができた。このような所見は、更に嗅球各層の発生の過程、及びPV含有ニューロンを含めて我々の予備的研究で明らかになりつつある糸球体層の化学的性質に基づくいくつかのニューロングループのニューロンとしての誕生と形質発現の時間的ずれについて検討する必要がある事を示している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] K.KOSAKA: "Postnatal X-ray irradiation effects on glomerular layer of rat olfactory bulb:quantitative and immunocytochemical analysis." Experimental Brain Research. 90. 103-115 (1992)

  • [文献書誌] T.KOSAKA: "Chemically defind subpopulations of cortical GABAergic neurons." Neurosciences. 18. 51-59 (1992)

  • [文献書誌] T.KOSAKA: "Axons and axon terminals of cerebellar Purkinje cells and basket cells have higher levels of parbvalbumin immunoreactivity than somata and dendrites:quantitative analysis by immunogold labeling." Experimental Brain research. 93. 483-491 (1993)

  • [文献書誌] K.KOSAKA: "Calcium-binding protein parvalbumin immunoreactive neurons in the rat olfactory bulb. 1.Distribution and structural features in adult rat." Experimental Brain research. (1994)

  • [文献書誌] K.KOSAKA: "Calcium-binding protein parvalbumin immunoreactive neurons in the rat olfactory bulb. 2.Postnatal development." Experimental Brain Research. (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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