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1993 年度 実績報告書

湖水汚濁原因菌Microcystisの毒素の作用幾作

研究課題

研究課題/領域番号 04807030
研究機関自治医科大学

研究代表者

中野 康伸  自治医科大学, 医学部, 講師 (70207851)

研究分担者 斉藤 慎二  自治医科大学, 医学部, 助手 (50195989)
キーワードmicrocystin / インターロイキン 6 / インターロイキン 10 / 活性酸化窒素 / モノクロナール抗体 / microcystis
研究概要

Microcystis aeruginosaより分離した毒性無菌株(K-139)の菌体から7 desmethyl-microcystin-LR(以下microcystinと略)毒素を分離、精製し、この毒素にマウス血中IL-6誘導能があり、マウス腹腔マクロファージからもIL-6、活性酸化窒素(NO)を放出させる事を明らかにした。更に、マウス肝細胞を培養し、microystinで直接刺激する事によってその形態学的変化を観察すると同時に、培養上清中のIL-6の濃度を測定した。その結果、濃度を変えて刺激すると(10-100ng/ml)、その濃度変化に応じて組織学的な肝細胞の変性が観察され、培養上清中のIL-6濃度も10-60U/mlに上昇した。しかし、肝細胞からの活性酸化窒素の産生は観察されなかった。
一方、IL-10にmicrocystinによるIL-6の上昇を抑える作用がある事を昨年度の研究で見い出したが、本年度はマウス腹腔マクロファージの培養上清中並びに肝細胞培養上清中のIL-10の濃度をサンドイッチELISA法で測定した。その結果microcystin 100ng/mlにより刺激された腹腔マクロファージから24時間後に10^4pg/mlのIL-10が確認され、培養肝細胞からも10^3-10^4pg/mlのIL-10の産生が確認された。
また、microcystinに対するモノクロナール抗体の作製を試みたが、毒性株と無毒性株の間で交差反応を示した為、両者のスクリーニングに用いる事はできなかった。一方、生物活性としての作用を検討したところ、一部にmicrocystin毒性に対して充分中和活性を持つ中和抗体である事を確認した。今後、これらの中和抵抗を使ってmicrocystinによる肝毒性にどの様な影響を与えるのか実験を続ける予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 白井 誠: "Microcystis シアノバクテリアの毒性" 日本細菌学雑誌. 48. 511-522 (1993)

  • [文献書誌] Sinii Saito: "Cross-Reactivity and Neutralizing Abikity of Monoclonal Antibodies against Microcystins" Microbiology and Immunology. 38(印刷中). (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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