研究概要 |
初代肝細胞培養系において共焦点レーザー顕微鏡を用い、カルシウムとpHiプローブを使用し細胞内[Ca]^<++>とpHiの染色性と局在とその動態を検討した。その結果[Ca]^<++>指示薬Fluo 3 AMを用いhumoral factorの投与時に肝細胞内calucium oscillationが変動すること、pHi指示薬BCECF,SARF 1により初代肝細胞培養系において共焦点レーザー顕微鏡でpHiの局在と測定が可能であることを報告した(第2回サイトメトリー学会総会、第3回細胞間コミュニケーション研究会)。また、共焦点レーザー顕微鏡を使用し同様な方法で肝組織切片を用い肝小葉内の[Ca]^<++>の動態を測定できるシステムを開発し、[Ca]^<++>の変動より隣接する細胞間のcommunication能が観察可能となり、種々のhumoral factorで検討中である。また細胞間communicationの検討は、急性肝障害ラットを用い肝再生過程でのgap junctionの変化をgap junction結合蛋白(connexin 32 monoclonal抗体)を用い、DNA synthesisを抗BrdU抗体を用い免疫組織学的に検討した。そしてラット急性肝障害後の修復過程における「Gap junctionの検討ー共焦点レーザー顕微鏡を用いた免疫組織学的検討- 1992年.昭和医学会雑誌.52巻.190-196.」の報告となり肝障害後の修復過程におけるgap junctionは、変性かつ減少するとの知見を得た。また、Gap junction機能に観察のためin vivo,in vitroでLucifer Yellow-CHをマイクロマニュピレーターを用いマイクロインジェクション法により肝細胞内の注入しhumoral factor投与での違いを肝細胞間の色素移動率より現在検討中である。
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