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1993 年度 実績報告書

抗体陰性HTLV-I感染に伴うミエロパチーの分子疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04807059
研究機関京都大学

研究代表者

川西 健登  京都大学, 医学部, 助手 (40240824)

研究分担者 秋口 一郎  京都大学, 医学部, 助教授 (30115779)
キーワードHTLV-I / HAM / ウェスタンブロッド法 / PCR法
研究概要

通常の方法でhuman T lymphotropic virus type I(HTLV-I)抗体陰性の神経疾患患者において,ウェスタンブロット法によるスクリーニングを施行し,血清学にindeterminate(判定保留)である症例を研究対象としてきたが,commercial kitを用いた場合には,p19を主としたgag関連蛋白に対して非特異的に反応することが,当初考えていたよりも多く認められた.このため,よりpureなウイルス抗原を用いて吸収試験を加え,確実なindeterminate症例を選別して対象とした.この中の1例では,その末梢血単核球中にHTLV-I関連sequenceが検出された.また別のindeterminate症例では,その家族(健常者)にも同様の血清反応を示すものが認められた.次にHTLV-I associated myelopathy(HAM)において認められるHTLV-Iに特異的な細胞障害性T細胞(CTL)がindeterminate症例でも検出されるか否かを検討した.対象患者末梢血より樹立したB cell lineにHTLV-I recombinant vaccinia virusを感染させたものを標的細胞として,^<51>Cr release法によりCTL活性を測定した結果,indeterminate症例ではHTLV-Iに特異的なCTL活性は検出されなかった.これに対してHAM患者ではHTLV-Iに特異的なCTL活性が検出された.indeterminate症例の中には病像がHAMに類似している例もあり,そのpathogenesisがHAMと同一であるとすれば,HTLV-Iに特異的なCTL自体はHAMのpathogenesisにあまり関係しない可能性もあるが,この点についてはさらに検討を積む必要がある.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ryuji Kaji: "Pathological findings at the site of conduction block in multifocal motor neuropathy" Annals of Neurology. 33. 152-158 (1993)

  • [文献書誌] Hidekazu Tomimoto: "Astroglial expression of ATL-derived factor,a human thioredoxin homologue,in the gerbil brain after transient global ischemia" Brain Research. 625. 1-8 (1993)

  • [文献書誌] 水谷 江太郎: "多発性硬化症" nano GIGA. 2. 1116-1120 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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