研究課題/領域番号 |
04807064
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
別府 慎太郎 国立循環器病センター研究所, 循環動態機能部, 室長 (40113500)
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研究分担者 |
宮武 邦夫 国立循環器病センター研究所, 内科心臓血管部門, 部長
松田 尚雄 国立循環器病センター研究所, 循環動態機能部, 室員 (30229489)
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キーワード | 冠動脈 / 血栓 / 再疎通 / 超音波 / 超音波破砕 / カテーテル |
研究概要 |
超音波発振器を大型にし、使用周波数を20KHzとし、出力を1Watt以上とすればその先端の形状が3mm径と細くても十分な成果を得ることができ、試験管内にて実験的に作製した血餅、血栓を速やかに破砕した。一方、微小超音波発振子を臨床に用いるべく、径1mmおよび2mmの超音波発振子をセラミックにて作製し、カテーテルを想定したflexible wireに装着したものを試作した。これに周波数として250KHzまたは500KHzの2種類、波形としては正弦波形、矩形波、鋸状波の3種類、作用様式を連続及び1秒毎の断続の2種類、電圧として50、100、200、250V_<p-p>の4種類を選び、その組合せにて水槽内にての出力を検定した。受信波は発振子よりの距離に応じて指数関数的に減少し、1mmの距離にても1mWattのパワーが得られたのみであった。種々の検討の結果100mWatt/cm^2のパワーを得るためには500KHz連続波駆動にて250V_<p-p>が必要であった。この条件下では、試験管内の微小粒子に対しての音圧の影響を可視化でき、本法の臨床応用の可能性が示唆された。しかし、長時間の作動にて発振子は発熱するようで、現在の発振子の作用効率が必ずしも良いとは言えず、発振子の形状を改良し、出力を上げ得る方策を検討し、さらに作動様式の再検討を行った。なお、実際の血栓に対する作用を検討するためには凝固血液の安定標本が必要であり、そのためにチャンドラ法で作製した血栓の安定性をトロンボブラストグラフを用いて検討した。
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