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1992 年度 実績報告書

ムチン溶解作用を応用した新しい胆石溶解剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04807089
研究機関東北大学

研究代表者

伊勢 秀雄  東北大学, 医学部, 講師 (10150260)

研究分担者 森安 章人  東北大学, 医学部・附属病院, 助手
臼井 律郎  東北大学, 医学部・附属病院, 助手
北山 修  東北大学, 医学部, 助手 (80214823)
キーワード胆石中ムチン / 胆石切片標本 / 酸性ムチン
研究概要

(1)胆石中ムチンの分布とその意義 a.胆石切片の直接検鏡による観察 胆石切片を作製し、病理組織標本に準じて染色検鏡し、以下の結果が得られた。(1)胆石中ムチン糖鎖をPAS-Alcian Blue染色すると胆石内に網目状に分布し、胆石種類によらず共通した構造を呈していた。(2)胆石中ムチンの蛋白コアーをCoomasie Brilliant Blue染色すると、糖鎖の網目構造と類似した分布を示した。(3)胆石中ムチン糖鎖をpHを変えたPAS-Alcian Blueで染色すると、pH2.5でもpH1.0でも同様に染色され、酸性ムチンであることが判明した。(4)胆石中ムチンをLow iron diamine染色すると、淡褐色に染色されたスルホムチンであることが判明した。(5)胆石中ムチンをレクチン染色(フルオロセイン蛍光染色)すると、PAN,ConAなどヘキソサミンと結合するレクチンで強い蛍光を発したが、胆石中にのみ特異的なものはなかった。以上の結果から胆石中ムチンは、ヘキソサミンを多く含有した酸性スルホムチンであり、胆石構築の基本構造である網目状の分布をしていると考えられた。 b.胆石中ムチン含有量の測定 胆石中のムチンはヘキソサミンとしてすべての胆石から検出され、純コレステロール石が最少で0.28mg/g、ビリルビンカルシウム石が最多で6.53mg/gであった。
(2).胆汁中ムチンと胆石中ムチンの相互関係 胆石形成をマウスを用いて行い、胆嚢内でのムチンの分布したところ、胆嚢壁に沿い酸性ムチン帯があり、また胆石に接して酸性ムチンを認めた。このことは胆石形成に胆汁中でも酸性ムチンが胆石形成に関与することを示唆している。この酸性ムチン量をコロイド滴定法で半定量したところ胆石例は約30%で非胆石例の18%より多く含まれていた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 森安 章人 ほか: "胆石中ムチンの分布とその意義ー胆石薄切標本の観察ー" 胆と膵. 13. 85-89 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2014-12-25  

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