研究課題/領域番号 |
04807095
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
角田 明良 昭和大学, 医学部, 助手 (10183485)
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研究分担者 |
渋沢 三喜 昭和大学, 医学部, 助教授 (90138496)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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キーワード | Dimethylhyrazine / Colon tumor / Tumor doubling time / Barium enema / second screening / Articancer drug / colostomy |
研究概要 |
1.DMH誘発ラット大腸癌の腫瘍体積倍加時間(TD)を用いた制癌剤の効果判定を行った。初回の注腸X線検査(BE)で得られた腫瘍の体積(Tv)が10mm^3以下のものを選んで、この条件下のm+2SD=37日より大のものを制癌剤有効と判定した。71匹のS-Dラットに発癌剤を投与したが治療前に10匹を失い、残り61匹に対してBEを行った。これらを腫瘍の数と大きさが均等になるように5-FU群、FT群、UET群に分け、経口投与を行った。2回目のBEまでにさらに7匹を失った。54匹(5-FU群16、FT群18、UFT群20)の大腸に計170個の腫瘍が認められ、腫瘍の数は5-FU群3.0個/匹、FT群およびUFT群3.3個/匹であった。2回のBEで2回ともTvがわかり、また1回目のBEでTvが10mm^3以下のものは56個(5-FU群16、FT群18、UFT群22)であった。有効率は5-FU群25%、FT群33%、UFT群36%であった。これは臨床における有効率と平衡しており、本実験系による抗癌剤2次スクリーニングへの応用が示唆された。 2.DMH誘発ラット大腸癌のTDは17日±10(SD)で、TDには一定の偏位があるが、この因子の一つである癌と便流の接触による癌表面からの細胞喪失を最小限にすべく、空置腸管を用いて癌固有のTDを明らかにし、制癌剤効果判定を行った。近位側大腸に人口肛門を造設した56匹にBEを行い、40匹に腫瘍が発見された。これらを対照群とUFT群に分けた。2回目のBEまでにさらに7匹を失い、残り33匹(対照群16、UFT群17)の空置腸管に計87個の腫瘍が認められ、腫瘍の数は対照群3.2個/匹、UFT群3.0個/匹であった。2回のBEで2回ともTvがわかりTD算出が可能であったのは44個(対照群19、UFT群25)であった。対照群のTDの平均は9.8日±4(SD)であった。UFTの効果判定は対照群のTDがm+25SD=17.8日を越えるものを有効とした。有効率は48%であった。対照群のTDが一定化したため、UFTの有効率は1.の結果より大になり、感度が改善された。
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