研究課題/領域番号 |
04807096
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
入江 均 久留米大学, 医学部, 助手 (40176516)
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研究分担者 |
藤井 輝彦 久留米大学, 医学部, 助手 (50199288)
小中 敏夫 久留米大学, 医学部, 助手 (00195752)
力武 浩 久留米大学, 医学部, 助手 (30191688)
白水 玄山 久留米大学, 医学部, 助手 (10154379)
山名 秀明 久留米大学, 医学部, 講師 (30140669)
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キーワード | 食道扁平上皮癌 / モノクローナル抗体 / F(ab)'2 / Fab / 生体内分布 |
研究概要 |
本年度の研究計画は、我々が作製した2種類の抗ヒトマウス型モノクローナル抗体(KYSM-1,KIS-1)のfragment(F(ab)'2,Fab)をRI標識し、それらの生体内分布を検索することであるが,これらの目標は以下の結果の如く一応達せられた。1)RI標識fragmentを、ヒト食道癌移植ヌードマウスに投与し、Well型γ-counterで生体内分布を測定した。モノクローナル抗体フラグメントとRI(125-I)との標識は、ヨードゲン法により行った。サブクラスがIgMのモノクローナル抗体KYSM-1のフラグメントは、F(ab)'2を作製したが、生体内分布の測定までには至らず、次のimagingのみ施行した。また、サブクラスがIgG1のKIS-1抗体は、F(ab)'2とFabの2種類のフラグメントを作製し、125-IとRI標識して用いた。125-I標識KYSM-1F(ab)'2の生体内分布をみると、投与後3日目では、腫瘍以外の臓器は、いずれも%ID/gが0.05以下の低値を示し、腫瘍では0.2〜0.25の値であり、腫瘍/血液比は2.8の値であった。一方KIS-1Fabでは、投与後3日目では血液が最も高値(%ID/g=0.28)を示し、ついで腫瘍部は0.23〜0.17の値で、その他の臓器と比べて高値を示したものの腫瘍/血液比は0.6〜0.8と低値であったた。2)これらフラグメントを131-Iで標識し、再度生体内投与してピンホール型scintiration counterで腫瘍imagingを行ったが、KYSM-1F(ab)'2では、投与後5日目に微かに腫瘍部のイメージ像を得たが、良好なものではなかった。一方、131-I-KIS-1F(ab)'2のimagingでは、投与後3日目には腫瘍部のみに選択的にRIの集積像を認め、良好な画像を得ることができた。131-I-KIS-1Fabのimagingでは、投与後3日目では、肺や肝臓部にRIの集積が強く、腫瘍部の選択的集積像は認められなかった。3)Macroautoradiographyの結果は2)で得られた結果と同様であった。
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