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1992 年度 実績報告書

頸椎前方手術に必要な頸椎微小解剖の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04807104
研究機関金沢医科大学

研究代表者

角家 暁  金沢医科大学, 医学部・脳神経外科, 教授 (90064518)

研究分担者 山本 信孝  金沢医科大学, 医学部・脳神経外科, 助手 (00158289)
中村 勉  金沢医科大学, 医学部・脳神経外科, 助教授 (30064603)
キーワードfopology / cervical spine / vertebral artery / cervical nerve / anterior approach
研究概要

頸椎前方手術に必要な頸椎の局所解剖研究するため、解剖学実習用に保存された遺体を調査した。すべてホルマリン固定後アルコール保存されており、男性9例、女性12例の計21例で、死亡時の年齢は51歳から89歳である。生前の神経症状について記載のあった例はない。
頸椎前方手術に準じて右総頸動脈と肩甲舌骨筋の間から侵入し頸椎前面に到達、頸長筋の内縁を確認しこれを剥離し、椎骨動脈の横突起への侵入部位を確認後椎骨動脈の位置を計測した。続いて第5頸椎椎体を削壊し脊髄神経の走行を観察した後、硬膜を開き脊髄神経の前糸の硬膜との分岐部(AREZ)を観察した。
椎骨動脈は左右1例ずつで第5頸椎横突起に侵入していたが、残りはすべて第6頸椎横突起に侵入していた。第6頸椎椎体上縁から椎骨動脈までは最大24mm、最小12mm、平均20.3mmで、頸長筋内縁から椎骨動脈までは最大22mm、最小10mm、平均15.2mmであった。脊髄神経の硬膜との分岐部から椎間孔までは最大5mm、最小0、平均2.4mmで、脊髄神経の硬膜との分岐部から椎骨動脈までは最大16mm、最小0、平均9.7mmであった。脊髄神経の分岐部と椎骨動脈が接していた例では椎骨動脈は第6頸椎横突起を出ると大きく後方に蛇行し硬膜との分岐部で第6頸神経を圧迫していた。第6頸神経節のAREZの下端は第6頸椎上縁から最大25mm、最小0、平均9.0mmで、AREZの範囲は最大32mm、最小6.4mm、平均14.7mmであった。
椎骨動脈の走行は個体差が大きく、特に1例では硬膜に接しており前方手術時に推骨動脈を損傷する危険性が少なからずあると思われる。また椎骨動脈による脊髄神経の圧迫症状を呈する可能性がある。AREZの位置も個体差が大きく骨病変が同一部位でも症例により神経症状が異なることが推察される。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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