研究課題/領域番号 |
04807104
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
角家 暁 金沢医科大学, 医学部, 教授 (90064518)
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研究分担者 |
山本 信孝 金沢医科大学, 医学部, 助手 (00158289)
中村 勉 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (30064603)
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キーワード | cadaver / cervical spine / vertebral artery / anterior root exit zone |
研究概要 |
学生実習用の屍体22体を用い、頸椎前方手術に準じて総頸動脈と肩甲舌骨筋の間から頸椎前面に到達、第5頸椎の椎体を削壊して椎体、神経根、椎骨動脈について調査した。第6頸椎上縁から椎骨動脈まで最大24mm、最小14mm、平均20.3mm、頸長筋内縁から椎骨動脈まで最大22mm、最小12mm、平均15.2mm、硬膜から椎間孔まで最大5mm、最小0、平均2.4mm、硬膜から椎骨動脈まで最大16mm、最小0、平均9.7mm、anterior root exit zone(AREZ)から椎骨動脈まで、最大22mm、最小12mm、平均17.5mmであった。また、AREZの下端は第6頸椎上面後縁から最大25mm、最小0、平均9mm、AREZの範囲は最大32mm、最小10mm平均14mmであり、AREZから前根と後根の合流部まで最大32mm、最小10mm、平均25.4mmであった。椎骨動脈が第6頸椎の横突起に侵入して上行するものはするものが80%であったが第5頸椎横突起に侵入していたものが左右それぞれ1例または左椎骨動脈が大動脈弓から直接分岐していたものが1例見られた。1例では椎骨動脈が大きく蛇行し脊髄硬膜と神経根を圧迫していた。椎骨動脈の走行には破格が多く、頸椎前方手術を行う前に充分その位置を確認する必要がある。また椎骨動脈の蛇行により神経症状が発現する可能性も示唆された。AREZの分布は個人差が大きく同一レベルでの頸椎病変でも症状の分布が異なると思われる。
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