研究課題/領域番号 |
04807121
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
本田 正志 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50075454)
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研究分担者 |
豊田 智里 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (50075272)
大河原 久子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (10075468)
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キーワード | 糖尿病妊娠 / 巨大児 / 催奇型性 / ストレプトゾトシン糖尿病ラット / 膵島の同種移植 / 軽度糖代謝異常 / インスリン / 新生児膵 |
研究概要 |
ストレプトゾトシン糖尿病ラットに膵島の同種移植を施行し、軽度糖代謝異常を惹起した妊娠ラットを作製し、第35回日本糖尿病学会(於・熊本・1992年5月)及び第28回ヨーロッパ糖尿病学会(於・プラハ1992年9月)に於いて口演発表した。同ラットの出産した新生仔の体重は正常妊娠ラット出産新生仔に比べて体重は重く、巨大仔の出産率が有意に高かった。従来低体重仔を出産するとされてきた糖尿病ラットも軽度糖代謝異常の場合は巨大仔を出産する事が認められた。これは新知見である。加えて、同ラットの出産新生仔の膵組識学的変化を検討し第28ヨーロッパ糖尿病学会に於いて口演発表した。同ラットの出産した巨大仔の膵組識はヒト巨大児と同様、膵ランゲルハンス氏島の過形成を認め、免疫染色によるインスリン領域の画像分析による解析では巨大仔群では有意に高値を認めたが、インスリン領域に対するグルカゴン領域の比では正常群と巨大仔群では差がなかった。得られた所見はいずれも新知見である。今後、今年度に得られた結果をふまえて新生仔膵内分泌学的変化をインスリン、グルカゴン、ソマトスタチン、IGF-I等のホルモンを定量し検討予定である。又、モデル動物の妊娠中のインスリン、グルカゴン等のホルモン、アミノ酸、脂質等の定量を行ない、新生仔の奇型の有無、肝、心、腎、膵の各臓器重量及び組識につき検討予定である。最終的にモデル動物のin viro 胎盤潅流により母体-胎盤栄養相関を検討し、巨大児発症の機序につき基礎的研究を行う。
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